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side貴方









「じゃあ私から、屯所に電話入れとくね」



「お願いしまさァ」









ペコ、と軽く頭を下げた総悟を撫でてあげると、受話器を手に取り電話をかける。









数コールで繋がり、電話に出たのは十四郎だった。









「もしもし、十四郎?」



『Aか?』



「うん。総悟、一晩ウチで預かるから。明日になったらちゃんと送り届けるし、心配しないで」



『……やっぱりAのとこ行ってたか。
すまねぇな』



「気にしないで。それじゃあ、おやすみ」









それだけ言って受話器を置く。









ぱっと総悟を見ると不安そうな顔で見ていたので、大丈夫だよ、と微笑んだ。









「よし、じゃあ寝よっか」









寝室に入ると私は布団を二枚敷き、電気を消す。









寝るときに隣に誰かがいる、というのがとても新鮮で、少しワクワクした。









「…………A?」



「ん?どした?」



「この男物の服は、どうしたんですかィ?」









今その質問?と思ったけど、私は笑って答えた。









「それは就職先のおじさんから貰ったの。
女の一人暮らしは危険だから、男物の服を洗濯しておいたら大丈夫だって」



「……そうですかィ」



「私みたいなのを狙うもの好きな人なんていないと思うけどね。おじさんは心配性だからさ」



「……………」









あれ、急に総悟が黙った。









もしかして寝た?と思い総悟の方を向くと、暗がりの中、じっと私を見ている…気がする。









あくまで暗いから気がする程度だけど。









「総悟?」



「…………Aは、危機感が薄すぎでィ」



「え?そんな事ないけど…」



「もっとちゃんと、自分の周りを見て下せェ。
皆があんたを、どんな表情で見ているか」



「…………?」









え、皆そんな変な顔して私を見てるの?









そんなに酷いのかな、私の顔。









これからはほっかむりでも被って外歩いた方がいい感じ…?









いやいや、そっちの方が怪訝な顔で見られるでしょ。









私が総悟の言葉の意味が分からず黙っていると、ため息を吐いた総悟。

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夜叉丸(プロフ) - すごいです!この神がかったて文才分けてください...あ、私は最近占ツク始めた白銀月というものです!あの...よければ話読んでみてくれませんか? (2019年6月25日 20時) (レス) id: a5f796a462 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子 - 神無さん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします!! (2017年9月14日 18時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子 - 小鳥遊☆優さん» お返事遅くなってすみません!ありがとうございます!!吉田松陽は出て来る予定ですよ!もうしばらくお待ちください^ ^ (2017年9月14日 18時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
神無 - この小説を読んだ瞬間にかっぱの子さんの大ファンになってしまいました!これからも応援してます! (2017年8月21日 2時) (レス) id: d0c87e0316 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊☆優(プロフ) - また、かっぱの子さんの小説大好きです!これから最新頑張って下さい。応援しています。 (2017年8月18日 14時) (レス) id: ac9ea514ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年6月27日 21時

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