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side沖田
Aが慌てた声でストップをかけたので、俺は少し腕に力を抜く。
でもくっついたまま。
「A、くれぐれも気をつけて下せェよ」
「う、うん…」
俺がそう言うと困った様に笑うA。
きっとまだ分かってねぇんだろうな…。
その後新しい水を汲み変えたAは台所でパパッとお粥を作り、土方さんの部屋へと戻る。
俺が何の伺いもせずスパァンッと襖を開くと、驚きの光景が目に入ってきた。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
遡ること数分前…
side土方
気を失っていた俺は、覚めかける意識の中で体が妙に軽くなったのを感じた。
汗だくだった着物をAが脱がしてくれたのか、そう理解すると恥ずかしい気持ちもあった反面、世話を焼いてくれている事に嬉しくも思った。
ふと自分の寝ている布団の側に気配を感じる。
世話をしてくれていたからAか、と思った。
その時俺はある気持ちが生まれ、ぐっとAの腕を引き寄せ抱きしめる。
寝ぼけている振りをすればいいだろう、そう思って目を閉じたまましたのが間違えだった。
足音が二つ聞こえ、スパァンッと音を立てて開かれた襖。
また総悟か、と思い注意するため目を開けると…
「は?」
「え?」
俺の腕の中には、何故か頬を染めた近藤さんが。
「は、はァァァァ⁉何で近藤さんがここに…!」
「ト、トシが急に抱きしめてくるもんだから…!」
「へぇ…土方さん、そっちの趣味でしたかィ」
「ちがっ…!俺はAだと思って…!!」
「え?」
「あ"っ」
や、やっちまった…。
寝ぼけ作戦なんてするんじゃなかった。
どう説明すりゃいいんだよこれは!!!!
俺は一人心の中で絶望的な気分を味わっていた。
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夜叉丸(プロフ) - すごいです!この神がかったて文才分けてください...あ、私は最近占ツク始めた白銀月というものです!あの...よければ話読んでみてくれませんか? (2019年6月25日 20時) (レス) id: a5f796a462 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子 - 神無さん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします!! (2017年9月14日 18時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子 - 小鳥遊☆優さん» お返事遅くなってすみません!ありがとうございます!!吉田松陽は出て来る予定ですよ!もうしばらくお待ちください^ ^ (2017年9月14日 18時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
神無 - この小説を読んだ瞬間にかっぱの子さんの大ファンになってしまいました!これからも応援してます! (2017年8月21日 2時) (レス) id: d0c87e0316 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊☆優(プロフ) - また、かっぱの子さんの小説大好きです!これから最新頑張って下さい。応援しています。 (2017年8月18日 14時) (レス) id: ac9ea514ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年6月27日 21時