ここにいる【銀魂】第10章

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side貴方









完璧に仕上がった二人を見て私は思わず目が輝く。



二人共、すっごくかわいい！



元々かわいい顔してる彼等はほんの少しお化粧しただけでも本当に女の子みたいになっていて、これなら絶対男の人騙せる気がするレベルだ。








「珍しく嬢ちゃんがはしゃいでンな」



「だってかわいくて…！わーすごいすごい！」



「ねぇすっごい複雑なんだけど」



「左に同意」









二人の眉がどんどん色濃く寄っていく。



勿体ないよ、そんな怖い顔してちゃ。



…あれ？




そういえば私、結局どうして二人が女装してるのか聞いてなかったっけ。






…聞いてもいいのかな。






チラ、と十四郎の方を見ると余程表情に出てたのか、言いたいことを汲み取ってくれた。



ありがとう。









「あー…お前最近やたら痴漢の被害が出てンの知ってるか？」



「そうだったんだ、初めて聞いた…」



「まぁそれで…被害はケツ触られるぐらいのモンなんだがな。それでもあまりに続くし俺らも調査してたんだが何せ一瞬の事で証拠も残らねーから尻尾掴めなくてよ」



「困っていた時にとっつぁんの娘さんが被害に遭ってなぁ…」



「そしたらこの現状だ」









ガシガシと頭を掻く十四郎はちょっぴり呆れ気味。



ついこの間まで自分も紛れてキャバ嬢のケツ触る、とかほざいてた奴が…とボヤく。



とっつぁんこと松平さん(教えてもらった)は、娘さんを相当溺愛しているみたいだ。








………………あれ？それで結局総悟達は…




やるぞ、と言われて快く了承したのかな？




お店に入っていく雰囲気じゃそんな感じしなかったけど。






こて、と首を傾げているとそこから先は中々言ってくれない十四郎。



すると彼に変わるように松平さんが口を開いた。









「テメェらの大事な女も被害に遭っていいのかって聞いたら即答よォ。いやァそこのあんちゃんと近藤にこいつらに惚れてる女がいるって聞いてて良かったなァ」



「………近藤さんですかィ売ったの」



「総悟言い方！」



「阿伏兎本当に覚えてろ」



「団長目がマジ」









なるほど、そういう事か！






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