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side沖田
動力室に駆け込むと、確かに屋上っつーか屋根を開けるスイッチがあった。
俺はそれを躊躇いもなく押すと、全開にする。
その時、視界の端に映った時限爆弾らしきもの。
「(…これかィ)…⁉あと3分しかねぇじゃねぇか!」
俺は慌てて動力室を出ると、階段を降りてAの所へと向かう。
もう下にはAしか残っておらず、Aはあと3分で爆発するというのにも関わらず慌てずに俺を待っていてくれていた。
「っ、A!お待たせしやした…!」
「総悟、ありがとう。
よしじゃあ私たちも逃げよう。説明は後ね?」
「…っ分かりやした!」
多分顔に出てたんだろう。
どうやって天人を静めたのか。
今奴らはどこにいるのか。
そして屋根を開けた理由も。
気になって仕方なかったが、何せ時間がない。
Aは俺の手を取ると一気に出口まで駆けて行った。
その間俺は二つ、また不思議な事に気づく。
一つは、倉庫の壁一面に黄色い膜みたいなのが掛かっている事。
もう一つは、俺もAと一緒に全力で走っているのだが何故か体が軽い事、だ。
疲れそうな気配は一切無い。
「(………何だこれ…)」
疑問に思うも口には出さなかった。
そして俺たちが出口から出て少し距離をとった後、激しい爆発音が辺りに響いた。
開けた屋根からは爆風が流れ出ている。
……だが、あれだけの大きな爆発が起きたのに建物が壊れてねぇ。
あの辺一帯平らになってもおかしくねぇ爆発なのに、まるであの倉庫の中だけで留めたようだ。
隣のAを見ると、間に合った…と胸を撫で下ろしている。
「(………この人一体、何者でさァ…)」
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リベル・バルバロッサ(プロフ) - 銀魂大好きなのでこの様な作品を読むとワクワクが止まらなくなって、嬉しいです!! (2020年3月23日 13時) (レス) id: d0fe9efbf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年5月5日 23時