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side貴方





朝、ちょうど天気も良いので町を散策がてら散歩に行くことにした。





ぶらぶらと歩いていると団子屋を見つけ、そこでひと休みでもしようかと思い、立ち寄る。






「いらっしゃい」



「みたらしを二つお願いします」



「はいよ、少しお待ちね」






優しそうな店主の人に注文すると、店の外側にある椅子へと腰掛ける。




席に座りながら歩いている人を眺めていると、ふとした違和感に気付いた。






「(………何か皆、こっち見てる…?)」






そう、行く人行く人がちらりとこちらを見ては頬を染め、去って行く。




……何だろう。私の顔に何かついてるのかな?





心配になり、鞄から鏡を取り出して見るも、特に顔に異変はない。




少し居心地が悪くなり視線を下に向けていると、頭上から声がかかった。






「気分でも悪ぃんですかィ?」






パッと顔を上げると、栗毛の髪の可愛い顔をした男の人が私をじっと見下ろしていた。






「あ…と、そんなんじゃ無いんだけど……」




「じゃあどうしたんでィ」




「何か……見られてる?気がして…」




「…………」




「じ、自意識過剰だよね。
ごめん、気にしないで」






男の人の無言に耐えられなくなり、慌てて弁解をする。




よくよく考えれば、私を見ているという証拠は無いんだし、それを気にしているなんてとんだ自意識過剰だ。





変な事言ってごめんね、と一応男の人に謝っておく。




すると彼は小さな声で





「……自意識過剰何かじゃねぇだろィ。
皆あんたの事見てまさァ」




と言った。






「…………え?」



「何でって顔されても困りやすぜ。
しょうがねぇことなんだから」



「…………?」




「鈍感ときたか…。
まぁいいでさァ」







その方が落としがいがあると言って黒く笑った彼。




何の事かさっぱりだけど、この子が顔に似合わず中々の性格をしている事は分かった。




彼は私の隣によいしょ、と腰を下ろすと、





「沖田総悟。あんたの名前は?」




と言ってきた。






「A。よろしくね、総悟」



「いきなり呼び捨てかィ」



「嫌だった?」



「…………別に、悪くねぇ」






そう言ってそっぽを向いてしまった総悟。



でもほんの少し耳が赤い事から、照れているんだろうと思った。





「ふふ…」



「…………何でィ」



「何でもない」



「変なやつ……」

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リベル・バルバロッサ(プロフ) - 銀魂大好きなのでこの様な作品を読むとワクワクが止まらなくなって、嬉しいです!! (2020年3月23日 13時) (レス) id: d0fe9efbf5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年5月5日 23時

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