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side星海坊主








「…………うっ…」





体に僅かな痛みを感じ目を覚ます。




するとどうした事だ。




目の前に一人の若い女性がじっとこちらを見ていた。






「あ、え………」




「やっと起きましたね」




「…………その、失礼だが君は…」




「この家に住んでいる者です。
あなた、私の家の前に倒れてたんで、とりあえず中に入れました」








…………倒れていた?




俺が、か?




まだ起きたばかりなので働かない頭だが、迷惑をかけたようなので礼を述べる。






「そ、そうか…。すまなかったな」




「いえ。………それより、体、痛いんですか?」




「え……」




「起きるのが辛そうだったので。
顔も、さっき手当てしましたけど傷がありましたし…」






そう言われて頬を触ると、そこにはガーゼの感触が。




これは恐らく、地球に来る前に倒したエイリアンから受けた傷だろう。




今回の奴らは少し手強くて、体の至る所に少しではあるが傷を負ってしまった。








「あ、あぁ…。少し痛むが…問題ない」



「問題ありますよ。私で良ければ手当てするんで、傷見せてもらえませんか?」






彼女はそう言うと、手に救急箱を持ち、早くと促した。





…………いいんだろうか。




見ず知らずの女性に、倒れていたのを救われた上手当てまでしてもらって。





遠慮気味に彼女を見ると、もう消毒液を持ち構えてたのでおずおずと服を脱いで傷を見せた。






「わ、所々青アザできてますよ。
すぐ処置しますから、じっとしていて下さいね」




「……っあぁ」





彼女は湿布やら包帯やらを取り出すと、器用に処置をしていく。




まぁ何だ。
処置の時に彼女の細い指が体に触れたりする訳で。







「(お、おお落ち着け俺!
江華がいるんだぞ!子供もいるんだぞ!)」





騒ぎ出した俺自身を必死に静める。




しかも相手はまだまだ若い女性だ。




手を出したり何かしたら、確実に牢屋行きだぞ!






俺が一人悶えている事なんか知らず、彼女は丁寧に処置を終わらせていった。








「はい、出来ました。
…………どうしましたか?」




「い、いや、何でもない。
あ…ありがとな」




「どういたしまして」






柔らかく微笑んだ彼女にまた、心臓が騒ぎ立てる。







「(だから俺には妻子がいるだろーがァァァァ!)」

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リベル・バルバロッサ(プロフ) - 銀魂大好きなのでこの様な作品を読むとワクワクが止まらなくなって、嬉しいです!! (2020年3月23日 13時) (レス) id: d0fe9efbf5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年5月5日 23時

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