ここにいる【銀魂】第11章

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side九兵衛







「カットカットカァァアァｯｯト!!!!」






妙ちゃんの大きな声が撮影所内に響き渡る。


だがこのカットは��ある意味��でのNGカット。




もちろんある意味というのは…






「Aちゃん高杉さんあのね？是非とは言ったけど規制かかるレベルではやめて欲しいのよ」



「いやあの規制以前に何もしてな…」



「お前達はただ見つめ合うだけでもモザイクが必要だな…」



「そんなに酷い顔してる⁉」



「見てみなさいよ撮影陣。貴方達の色気で殆ど倒れているじゃない」






二人の妖艶なオーラにやられ腰の抜けた奴等は数知れず。


本当に、Aちゃんの言う通りただ見つめ合っているだけなのに何故そんなに色気が出るというぐらい恐ろしい。



妙ちゃんからのお叱りに身に覚えのない彼女(今は彼)は眉を下げて困ったように頰をかく。


そんな彼女の膝の上には割と愉しそうに口角を上げている高杉。


あいつは腹立つが自分でオーラの事を理解している分、この状況を面白がっている。







「これに台詞付けたらどんな事になるやら…」



「え、ゲームの撮影なのに台詞なんているの？下に後入力するんじゃないの？」



「ボイスありの方が萌えるだろう」



「そういうもの…なの？え、でも私は必要ないよね？男の人用なら晋ちゃんの声だけで…」



「一人で台詞言ってたら可哀想だろう？後でAの方の声は消すが一方的に台詞を『言う』より『話す』方が不自然にならなくていい」



「本格的思考なんだね…」








がっくし、と肩を落とす彼女に僕は励ましの言葉しか言えない。


そしてかくいう僕もこの後撮影が控えているのだ。


相手はもちろん妙ちゃんじゃなくて、最近何かとタッグを組むことが多くなった_______








「十兵衛さーん！ヅラ子さんの準備整いましたー！」



「ヅラじゃない桂だ‼」








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