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side新八







「あー....一応確認すっけど、お前はアイツを『容疑者』として連れて来させるわけ?」





土方さんに向かって質問を投げる銀さん。


少し前に沖田さんも聞いていたのに、と不思議に思った僕だけどある事に気付く。



そっか、沖田さんは「連行されてくるのを」としか言っていない。


連行、なんて言い方したら疑っているようなものだけど、確かに土方さんは一度も彼女を『容疑者として』とは言っていなかった。


僕が思ったことは正しかったようで、彼は静かに首を横に振る。






「山崎、アイツのところに向かった隊士に伝えろ。取調べ室(ここ)じゃなく俺の部屋に連れてきてくれって」



「…っはい‼すぐに連絡してきます‼」







土方さんから命を受け慌ただしく部屋から出て行った山崎さん。


それを見届けてから銀さんは沖田さんへ向かって口を開く。






「アイツに話を聞かなきゃ何も分からねぇ、…そう思ってんのは沖田君も同じじゃねぇのか?」



「…………」



「お前らも俺も、ジミー君の報告を『真実』として受け止めた。それでもアイツが容疑者じゃねぇと信じんならこっちで話を聞いて、他の奴の疑いを晴らす為に動くしかねーだろ」



「………チッ..」







席を立った銀さんは、それ以上何も言わずに沖田さんの横を通り過ぎ部屋を出て行く。


次いで壁から背中を離した土方さんも部屋を後にし、僕も二人を追うように取調べ室を出た。



最後に見えた沖田さんの横顔は、酷く歪められていて__________







「A.....ッ‼」







苦しそうに彼女の名を呼び、ズルズルと沈んでいった。








***






「おたく言葉が足んねーんじゃねぇの」



「…テメェも同じだろ」



「どこが」



「話を聞くだけなら俺達が行けばいい話だ。だがお前は俺と同じくこっちに呼ぶと言った。_____真選組を、Aを守るためだろ?」



「______....」



「恐らく隊士達の方が先に着いてる。そこへ総悟が行ってアイツは容疑者じゃねぇと言っても信じる訳がねぇ。なんせ総悟も俺達も、馬鹿みてぇに惚れてること知られてるからな。当然、疑いの目は総悟にも向く」






そうなれば総悟は____Aを守るため、仲間に刀を向けるだろう。


いや、その前にAがそうさせない。


きっとAなら______.....









「「(絶対、そんな嘘はつかせねぇ)」」





.

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kon(プロフ) - 続き楽しみに待ってます  体調等に気を付けてくださいね   (2021年9月11日 15時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 皆さまコメントありがとうございます…!!更新が遅くなってしまい、本当に申し訳ございません…!しかもシリアス続きで甘々が少なく…重ねて申し訳ないばかりです…m(_ _)m甘々を早く書けるように頑張ります!! (2021年2月23日 21時) (レス) id: 7fb8980516 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2021年2月14日 21時) (レス) id: 15df573ef8 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます!! (2021年2月11日 0時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
リエ - 更新たのしみにしてます! (2021年1月19日 22時) (レス) id: 62560190e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2020年2月9日 21時

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