検索窓
今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:37,144 hit

544 ページ6

side新八






土方さんが沖田さんを呼び止めた瞬間、部屋にピリッとした空気が走った。


全身の毛が際立つような恐ろしい殺気が彼から発せられる。


それを受け止める土方さんはあくまでも冷静で、煙草を一本取り出すとマヨネーズの容器の形をしたライターで火を付け一服した。






「『待て』…?あの人が連行されてくんのを黙って待ってろとでも言うんですかィ」



「ああ、そうだ」



「……はっ、__________......死ねよ土方」







いつもの悪ふざけとは違う、その声は.....言葉は本心からで、冷たい瞳が彼を射抜く。


口なんて挟めない。


ゴクリと唾を呑み、僕は隣の銀さんに視線を移した。


この空気から助けてほしかったからか、さっきから何も話さないことを不思議に思ったからかは分からない。


伺うように見上げると______






「何で鼻くそほじくってんだアンタァ‼」




スパコ--ンッ!!




「ぶ…っ‼何しやがんだ新八てめぇ…‼やべぇよこれ鼻血止まんねぇよどうすんだ‼」



「どうもしねぇよそのまま垂れ流して血無くなってしまえ‼」







何をしてんですかこの人は‼



自分の大切な人の話だっていうのに…‼



おかげで少し空気が軽くなった気がするけど、多分僕の気が抜けただけで沖田さんの殺気は変わらない。


僕にも向くようになってないだけ良かった…!




山崎さんからティッシュを貰って鼻の穴につめる銀さんを呆れた目で見る。



Aさんに言いますよ、鼻ほじってたって。どの指でしてたのかも。



あの人はそんなことで「汚ない」と軽蔑したりしませんけど…








「___旦那、アンタも土方さんと同じですかィ」



「んぁー?…俺とV字方くんが一緒とかやめてくんない?少しも似てねーから」



「こっちの台詞だボケ」







軽口を叩きあう二人。


そんな二人と沖田さんを交互に見る僕と山崎さんは気が気じゃない。



銀さん!っと少し強めに声をかけて言い合いを止めると自慢の天パを掻き乱しながら言葉を濁し______...







.

545→←543



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (111 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
917人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 逆ハー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

kon(プロフ) - 続き楽しみに待ってます  体調等に気を付けてくださいね   (2021年9月11日 15時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 皆さまコメントありがとうございます…!!更新が遅くなってしまい、本当に申し訳ございません…!しかもシリアス続きで甘々が少なく…重ねて申し訳ないばかりです…m(_ _)m甘々を早く書けるように頑張ります!! (2021年2月23日 21時) (レス) id: 7fb8980516 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2021年2月14日 21時) (レス) id: 15df573ef8 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます!! (2021年2月11日 0時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
リエ - 更新たのしみにしてます! (2021年1月19日 22時) (レス) id: 62560190e1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かっぱの子 | 作成日時:2020年2月9日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。