541 ページ3
side沖田
「副長、隊長、失礼します」
報告に来たと告げるザキ。
入室を促せば何故か数拍置いて扉を開け、俺達を見るとばつが悪そうに視線を逸らす。
それでも中に入ってきたヤツは再度「報告です」と言い、言葉を続けた。
「________容疑者が出ました」
「…随分深刻なツラしてるが、ンな口にしにくい名前なのか」
「はい。……特に、副長達には」
ざわり
心臓が嫌に騒ぐ。
俺達の顔色を伺い口を開くことを躊躇うザキに、土方さんがそれを咎めるように低く名前を呼んだ。
胸に手を当てしばらく俯き、決心したように顔を上げたザキは_______....
「_____....浮かんだ容疑者は、Aさんです」
悲痛の表情で、俺の、俺達の大好きな人の名を口にした。
ダァンッ!!!!
「ぐっ…‼」
「_____ザキ、てめぇそれ本気で言ってんのかィ」
「総悟!!!」
「本気で、あの人を、Aを...っ‼あんな惨劇生み出した犯人だって言ってんのかィ!!!!」
「落ち着け総悟‼」
「落ち着いてなんていられる訳ねェだろィ!!!」
こんな時でも冷静でいるヤツにもイライラする。
てめぇの惚れた女が疑われて、挙句てめぇを殺すよう仕向けたかもしれねぇって言われてんのに、なんで何も言わねェ
こいつのこういう所が心の底から嫌いだ。
掴まれた手を振り払い、刀に手をかける。
刀身を引き抜くと立ちはだかるように構え、冷めた瞳で見据えた。
「…あの人を容疑者だっつー証拠はあんのかィ」
「…っ証拠は、ありません。ただ容疑者になった重要な証言がありました…!」
俺の殺気を間近で受けながら、さっきよりもずっと重々しく口を開け報告を続けるザキ。
後ろにいて視界に入らねぇ旦那や眼鏡、土方のヤローはどんな表情で聞いてんのか知らねぇが、黙ってザキの話に耳を傾けていた_____
.
917人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kon(プロフ) - 続き楽しみに待ってます 体調等に気を付けてくださいね (2021年9月11日 15時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 皆さまコメントありがとうございます…!!更新が遅くなってしまい、本当に申し訳ございません…!しかもシリアス続きで甘々が少なく…重ねて申し訳ないばかりです…m(_ _)m甘々を早く書けるように頑張ります!! (2021年2月23日 21時) (レス) id: 7fb8980516 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2021年2月14日 21時) (レス) id: 15df573ef8 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます!! (2021年2月11日 0時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
リエ - 更新たのしみにしてます! (2021年1月19日 22時) (レス) id: 62560190e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かっぱの子 | 作成日時:2020年2月9日 21時