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「あれ、まだおったん?」

なんて、お風呂上りのすばるが私のそばまでやってきて言う。

「だって…誰かさんのせいで腰ぬけた!」

そう言えば、しゃあないな、とか言ってぐいって私を引っ張ってくれる。
けど、そのまま抱きしめられて。

「はぁ…俺こんな独占欲強かったんかなぁ」

なんてボソッと呟く。

「お前はこんなでも一応俺の飼い主なんやからさぁ、もうちょっとしっかりせーや」

とか言いながら頭ぽんぽんってする。

「お前にはヨコよりもっとええ男がおるって。
うちのメンバーなんかおすすめしやんわ。
ヨコはすーぐ物なくしよるし。あいつこないだリップあらへんってコンビニ行ってさぁ…」

わかってる。
すばるが私に恋愛感情がない事くらいわかってたけど…。
こんなふうに言われると、閉じ込めた思いが爆発してしまいそうになる。

少し流れた涙。
暖かいすばるの優しい腕の中。
一生懸命に何かを話してるすばるには申し訳ないけど、暖かいしお酒の力もあるし、なにより抱きしめられたことによってすばるの心音をダイレクトに聞くからだんだん眠たくなってきて…

「おいA、聞いてるん?」

んー。聞いてる聞いてる…
でもすばる、今だけは、許して…

口に出したと思った言葉は、自分の頭の中に消えて。
気がつけば、寝ていた。

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ことりーぬ(プロフ) - ∞りっちゃん∞さん» コメントありがとうございます!いいとこに気づいてくださいました!今回出てきた方もどうなるのか、シリーズを楽しみにしてください! (2015年11月14日 16時) (レス) id: 466d89bbb0 (このIDを非表示/違反報告)
∞りっちゃん∞(プロフ) - 前回のお話と少しつながってる部分があって素敵です。更新頑張って下さい (2015年11月14日 14時) (レス) id: a0d9c12414 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことりーぬ | 作成日時:2015年11月12日 16時

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