遥かなる未来へ～～～１ (ページ6)

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６：ウナギページ6

「途中でお昼ご飯にしますか？」

「そーだねぇ・・・智くん、どうする？」

「んー…ミカン食ったしなぁ…まだいいかなぁ…」

そう言ったきり、大野はイヤホンを片耳にしたまま目を閉じてしまった。

「後のスケジュールはどうなってるの？」

「櫻井くんはニュースの打ち合わせまで空いてるから、２時間ほどありますね。

大野くんは…雑誌の取材まで一応２時間空いてる。

ただね、今回ほら、制作って言ってたから、だいぶかかるかと？

少し早めに入ってくれたら助かるって。

そこから３誌続きますね。」

「制作？」

「…うん。何か作ってるところを撮るんだってさ。」

大野が自分で返事をした。

どうやら今日は眠ってはいないようだ。

「へー…大変だぁね」

「大野くん特に制作途中って絶対食べないでしょ？

後が詰まってるから、ここで食べといてくださいよ。

どこか、寄りますか？」

「うーん…智くん、食べたいものある？」

「うーん…翔くん、決めて？」

「あ、じゃぁさ、ウナギは？智くん、好きでしょ？」

「お。いいね～♪」

「じゃぁさ、松木さんとこ、前に智くんロケ行ってたとこ。

あれ行ってみない？

あなたがあんまりうまそうに食べるからさ♪」

「いいよ。マネさん、寄れる？」

「はい、連絡入れてみますよ。…」

「…？何笑い堪えてんのさ？何か変なこと言ってた？」

「いえ(笑)いつも櫻井さんが決める割には、絶対大野さんの希望ってか嗜好に沿ってますよね？」

「そ、そうかな？俺が食べたいからさ。

食事に対して全力で挑むのが俺のポリシーだからねっ♪

どうせなら相手に喜んでもらいたいじゃん？」

「くくく・・・でも相手が大野くんじゃなかったら、そんな気遣うかなぁ。

・・・ねぇ？」

「！！そ、そんなこと…」

「マネさん。お店、早く電話して。

おいらもうウナギ以外食べたくない♪」

「あ、はいっ…」

慌てて携帯を取り出したマネージャーから視線を移すと、目も開けずにしゃべっていた大野が薄目を開けて、櫻井を見てにやっと笑みを浮かべた。