若頭に溺愛されています【るぅと】

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ころんside

僕が片想い中の彼女は、彼の腕の中

幸せそうに微笑んで、「好き」って言葉に頬を赤くして

胸がチクリと痛むんだ

…僕はこの症状を知ってる

“嫉妬”だ

別に僕のAちゃんじゃないのに、嫉妬してる

僕バカだなぁ…

無理だって知ってるのに

まだ心の中で、もしかしたらって考えてる

ほんと諦め悪いな…

「ころちゃん…」

莉犬くんが、心配そうに声をかけてくれる

「ん？」

僕は怪しまれないよう、普通に振る舞う

だけど莉犬くんは気付くようで、「無理しないで」とだけ言った

心がじーんと暖まる

「わんわん…、！」

すると、莉犬くんはニカッと白い八重歯を見せて笑った

年下とは思えないくらいにたくましかった
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Aside

これ以上お邪魔しちゃ悪いので、あかねさんと二人で部屋を出た

『…ん』

眠たい目を擦って、彼を待つ

「Aちゃん眠たいの？」

あかねさんが聞いてくる

『い、いえ！眠くない…です…』

だけど、首がこっくりこっくり動く

あかねさんは「もうw眠いなら眠なさいよw」と笑う

『るぅとさんと寝るんですっ…』

「今日会議あるとか言ってたけど…？」

『…』

私は少し考えて結論を出した

『寝ます』

あかねさんからは「単純だ」と笑われた

半目で歯磨き、着替えを済まし、あかねさんに『おやすみなさい』して布団に潜った



だけど彼が居ないと眠れない

眠たいのに、眠れない

『！！』

良いものを見つけた

彼の羽織

変態かも知れないけど、ぎゅっと抱きしめる

彼の匂いがしてなんだか安心する

るぅとさん、これお借りしますね

どうか、変態な私を許してください

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