若頭に愛されています【るぅと】

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Aside

「ただいま〜！」

本に集中してても聞こえる彼の声

『！！』

『お帰りなさい！』

私はいつものように玄関へ向かった

「ん、いつもお出迎えありがとね」

るぅとさんは私の頭を優しく撫でた

『いえいえっ！』

…あれ？

気のせい…かな…

るぅとさんから、女性用の香水の匂いがする

『きょ、今日のお仕事って、ころんさんと二人だけでした…？』

「そうだけど…」

今日殺 す方が女の人だったのかな

そ、そりゃあ匂いついちゃうよね…

『今日の方って、女性でしたか？』

「んーん。男。おじさんだよ？」

「…なんでそんなにお仕事の事聞いてくるの？珍しいね」

『なんとなくです！』

気付かれないように笑顔で振る舞う

『いっつも疲れた顔で帰ってくるので、どんな仕事だったのかな〜と思って』

「ふぅん」

すると彼は、私の首にそっと手を当てた

「…何か気になってる事あるなら言ってみな？」

…な、なんで

なんで分かっちゃうのかな

『…るぅとさんから』

『女の人が使う香水の匂いがするんですよ…』

彼は、はっとしてクスッと笑った

だけど、すぐに表情を戻す

「あー、まあ、実を言うと今日の仕事、女の人と二人きりでやってたからなぁ…」

『え…？』

ねぇ、なんで嘘ついたの？

もう分かんないよ

「女っちゃ女。女じゃないっちゃ女じゃない」

『ど、どーゆーことですか…』

疑いの目を向ける

すると、家のドアが開き

肩くらいの長さの髪の綺麗な女の人が入ってきた

もしかしてこの人…？

『だっ、誰ですか』

するとその女の人はビックリした顔をする

「え！？僕だよ！？ころんだよ！？」

『…へ？』



『ころんさんが女装してるなんて聞いてないですっ！』

「言うわけないでしょ！？僕だって恥ずかしいんだからね！」

「っあはは！ころちゃんが女装してるって言ったら殺 されちゃいそうだなぁ〜」

この人達が言う殺 すはちょっと意味が違う気がする

マジな方だ

「ちょっとビックリしたでしょ？」

るぅとさんが少し楽しそうに笑う

『ちょっとじゃないですよ…。るぅとさん仕事とか言って浮気してるのかと思いました』

「なに、信じてくれてないの？」

『そ、そうじゃないですけど…るぅとさんカッコいいし、そういうの誘われるの多いと思うし…』

自分でもビックリするほど、不安のようだ

「心配しなくたって、僕はA一筋だ」

彼は優しく目を細めた

その顔カッコいいや

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