若頭に愛されています【るぅと】

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Aside


そして、LINE交換して

「明日連絡するね」って言われたのがつい昨日

アカネちゃんと同じくらいの速さでバイトやめて、お給料ももらってきて

ただいまるぅとさんのお家に行くための引っ越しの準備中

チラチラ確認しちゃってるスマホ

…まだ来てない

トーク０の画面を開いてはため息をつく

結婚…結婚…

あ！お母さん達に言わなきゃ…って

もう…居ないんだった

私の両親は離婚してて、私はお母さんの方に行った

そして、お母さんは新しい男を作って逃げた

残ったのは私と生意気な弟だけ

弟に電話してみよ

「んぁ、もしもーし」

『もしもし？Aだよ』

「知ってる。で何？今大学なんだけど」

『それはごめんね？あのねお姉ちゃん結婚することになった』

「ふーん」

『ふーんって何よ。おめでとうとか言ってよ！』

「じゃあ、おめでと」

明らかに言わされましたという口調

ホントにあいつは…

『私これから彼の家で暮らすから、お家任せたよ？』

『これからは、コソコソ彼女連れてくる必要もないねぇ？』

「っな、なに言ってんだよ！ばか！」

あ、図星

『まぁ、たまに帰ってきてあげるよ』

「そんときは飯作れよな」

『仕方ないなぁ。じゃあまたね。』

ツーツーと切れる

電話をしている間にるぅとさんから連絡が来ていたようだ

るぅと今手が離せないから迎えに行けなくなった

るぅと地図送るから来て

そして、マップが送られる

この3つだけで顔がほころぶ

荷物をすべてキャリーケースに詰めて、鍵をかけて家を出る

そして鍵は家の外からポストに入れて置いた

彼女への合鍵として使ってね

そういう思いで

さてと、るぅとさん家に向かおっと



マップを頼りに進む

『マップではここになってるけど…』

パッと顔を上げるとそこには和風なお屋敷

かなりデカイと思う

入り口の前には、スーツを着た男の人二人が立っている

な、なんだか怖そう…

怖そうな男性とパチッと目が合う

男性は、私の顔を見るなり、大きな門を開けた

おそるおそる入ると、そこは立派な日本庭園だった

『…凄い、！』

「…あ、Aちゃん」

声がする方を見ると

淡い桃色の着物を着て、猫ちゃんを抱えている男性がいた

もしかして…

『さとみさん…？』

「せーかい」

抱いている猫は、さとみさんにスリスリしている

可愛い…！


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