【YOI】私のそばにはいつもスケート 2！ (ページ31)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:19,551 hit

74.四大陸選手権大会ダヨ！④ ページ31

ヴィクトルは勇利の手から携帯を取った、

勇利「あっ、ちょっとヴィクトル！」

ヴィクトル「やあやあ、Aだね。元気？」

貴方「ヴィクトル？どうしたの？」

ヴィクトル「僕の可愛い愛弟子兼ライバルにとんでもない武器授けてくれちゃったみたいだね、まあ今日のルッツはエラーだったけど。」

まあ声が怖い怖い。

貴方「やる？って言ったら勇利くんがやるって言ったんだよ。勿論私は飛んで見せたわけじゃないからね。私はリンクに立てないしさ。コツだけちょっと教えただけよ。」

あくまでも勇利の力、と言いたいわけだ。

知ってたさ、勇利が底知れぬ才能を持ってることも。

知ってたさ、Aが味方になれば技に磨きがかかることも。

でもさぁ、

ヴィクトル「抜け駆けはないよねぇ。酷いよ、勇利も君も。」

貴方「…？点数取るために努力することの何が抜け駆けなの？私は別に誰のものになったわけでもないのに。」

ヴィクトルは少し言葉を詰まらせた。そのAの声には少し怒りが入っていたから。

勇利「ヴィクトル。そろそろ携帯返して。」

ヴィクトル「…ああ、ごめん。A、じゃあまたね。」

ヴィクトルはそう言って勇利に携帯を返した。

勇利はAに何かを言われたらしく表情筋がすこし緩む。

そして電話を切った。

勇利「ヴィクトル。あまりAちゃん困らせちゃ駄目だよ。」

Aは一体、勇利に何て言ったのだろうか。分からない、けれど。

ヴィクトル「分かってるさ。でもね、俺も必死なんだよ」

______

『勇利くん。ヴィクトルを存分に焦らせておいで。余裕がなくなるあの人の顔はすごく面白いから。見ものだよ。』

勇利(Aちゃんも性格悪いよなぁ)

電話で最後に言われた事を思いだした勇利は1人微笑んだ。