夏の終わりに想うこと (ページ4)

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Aサイド

ずーっと言おうと思ってた。

何度も文字にして打ったし電話もあと一つのボタンまでいってた。

どうしても怖くて。和に会いたいけれど。

今日も歯が痛くて憂鬱な日になるなあと思いながらお昼ご飯を食べていたら。

ずっと痛んでた歯に激痛がはしった。

ズキンズキン痛む歯。いつもだったらしばらくすると治まるんだけどそんな気配もなく。

ついに和に電話をしてしまった。

和の声を聞いて和が飲みなって言ってくれた薬を飲んだらなんだか安心してきちゃって。

いつのまにか眠ってた。

ピンポーン。ピンポンピンポン。

ハ！和だ！と思って慌てて起きてドアを開けると、

和「ハァ、ハァ。お待たせ。入ってい？」

A「かず、、ごめっなさいっ。」

我慢してたものが一気に溢れ出した。

そんな私を和は抱きしめてくれて。

背中をさすりながらずっと

和「だいじょーぶ、大丈夫だよ。俺がきたから。」

って言ってくれた。

私の涙が落ち着いてきた頃、

和「A？俺の話聞ける？」

A「う、ん。」

和「痛かったね。我慢してたんでしょ？Aから連絡きたとき俺、嬉しかったよ？頑張って教えてくれて、頼ってくれたんだーって。だから今度は俺が頑張る番。その痛みさ、俺にとらせてよ。」

コクンと頷くと、

和「もう一つ。俺さ、中学のときからAのことが好き。あの頃は勇気がなくて言えなかったけどこの間会ったとき、やっぱり好きだって思った。この2週間ずっとAのこと考えてた。だから、俺と付き合ってほしい。」

なんて急に言ってくれて。驚いて呆然としてると

和「あ、ごめ。次会ったら言おうって思ってて。
さっき電話くれて治療終わってからって決めたのに今のA見たら俺が治してやりたい、そばにいたいって思っちゃって、、」

って和もオロオロしてるから

A「私も。私も、和が好き。ずっと。」

って言ってぎゅーってすると、嬉しそうに

和「ほんと！やった。」

和が嬉しそうに笑った。

もう離れたくないって思ったとき

和「じゃあとりあえず医院、行こっか。」

前言撤回。今すぐに逃げ出したい。

和「何を逃げようとしてるんですか？お姉さん？あなた自分から痛いって電話してきたんですよ？」

今度はいじわるそうに笑った。