[閑話]2 ページ14
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｢黒髪の姫様の大事な女中だから、せっかくなら殺さない程度のボロ雑巾のお前を見せて、悲痛に歪む顔を見たいなぁ
あのお姫様、本当に頭おかしいから、女中なんかのためでもノコノコここに来るんだろうなぁ｣
｢…てっか…いを、し、て……くだ｣
｢んー？なになに？話す気になってくれた？｣
｢…てっかい…を、してく…ださい｣
苦しい息が、さらに詰まりました。
喉仏に刺さる男の厚ぼったい手が、なんの躊躇いもなくわたしくしの生命線を経とうとしています。
でも姫様の侮辱を聞き流すことなどできるはずもありません。
姫様のあのお優しさは、美徳なのです。わたくしの光の神なのです。
｢おいおい、人形が泣くなって｣
｢お前、そいつを殺すなよ。なんかの取引に使えるかもしれないから｣
｢えぇー、平民相手に力加減を考えろって言うんですか？
あの姫様なら死体でも喜んで貰ってくれますって｣
面倒くさそうにわたくしを地面に再びほおり投げ、手を綺麗なハンカチで拭いています。
気付けば、姫様に頂いたこの制服は真っ赤になっていました。
早く洗わないと落ちなくなりますね……。
どうしましょ、新しいものをなんてことになったら
破けたところは縫えばバレないでしょうか。
コツコツと大きな足を音を立ててシュデルナートがわたくしの顔前に立ちました。
いえ、箱の前に、です。
そして腰の剣を鞘ごと腰から外すと箱の上にﾄﾝと起きます。
｢はぁ…、辞めだ。箱は壊す。
中のものが壊れても、確認の方が優先だ｣
ダメです。やめてください。
きっとその中には───
歪む視界の中で見事に作られた芸術品が跡形もなく砕け散りました。
｢なんだこれは｣
あー、やはり。
姫様の大事な宝物が入っていたのですね。
姫様にしか価値を見いだせない、その代物を
｢写真か。下町のものか？これだけ？これだけのものを、こんな紙切れをなぜこの箱に｣
｢見せて下さい、シュデルナート様｣
申し訳ございません。申し訳ございません、姫様。
わたしくしが、わたくしがこんな大切なものを部屋から出してしまったのが悪いのです。
ごめんなさい、ごめんなさい…ごめんなさい。
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み - あああああほんとにほんとに大好きです；；この作品を見始めてだいぶときが経ってしまいました…笑これからもずっと応援してます！！！更新も心から待ってます！！！ (2022年9月3日 22時) (
レス) id: 8a4fd07eea (このIDを非表示/違反報告)
れもん - 今日初めてこの作品に出会ったのですが朝からぶっ通しで読み進めてしまいました笑めちゃくちゃ面白いです！！更新楽しみにしてます！！ (2022年8月13日 17時) (レス) @page34 id: e49e111514 (このIDを非表示/違反報告)
syaruru 。(プロフ) - いやぁ…パールさん…私、この物語を読み始めて早半年…ほど経っているのですが、全く飽きません！！！飽き性だった私が、ですよ！？！これって凄い事だと思います…。。。更新、末長く待っております！！ぜひ、無理のない範囲で…更新、楽しみにしております。 (2022年8月13日 12時) (レス) @page34 id: 65afdc156c (このIDを非表示/違反報告)
葵雨(プロフ) - 初コメ失礼いたします、、、。いつも更新を楽しみにしております！無理せず頑張ってください！ (2022年8月11日 19時) (レス) id: f9785f1ea6 (このIDを非表示/違反報告)
朱雀＠扇風機星人二世(プロフ) - この展開がわからない感じが堪らないです！夢主ちゃんはどこか俯瞰したような目線で周りの人があたふたする感じ大好きでめっちゃ癖です！！ (2022年8月7日 9時) (レス) @page34 id: 3e8f8bf137 (このIDを非表示/違反報告)
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