【CR】さよなら三角、また来て

【ご機嫌取り】 ページ26

.






｢mondo……｣


｢……｣



｢なんか喋ってよ｣



｢あー｣


｢もっと意味ある言葉…。黙られてるのが1番嫌だってば｣




｢………｣





スタスタと歩くmondoが急に足を止めてこちらを振り返った

それに随時て私も足を止めてmondoの言葉を待つ



mondoはしばらく私の顔を見てから大きくため息をついた





｢なに？怒って欲しいの？心配して欲しいの？
そういうのウザイって

俺はお前の保護者じゃないだろ｣




｢…そうだけど｣




でもいつもは保護者ヅラじゃんと心の中でそう思う
かといって、心配して欲しいとかじゃなくてただ単にmondoがどう思ってるかを知りたかったのだ




｢あ"ぁー……休むわ、一限｣



｢え、ちょっとぉ！｣




教室とは真反対
私の横の腹を通るようにしてmondoは歩いていってしまう

私は慌てて手を伸ばすけど、掴んだ後のことを考えてしまったせいかそれは有耶無耶に、ただ空を切るだけだった




………mondo




しばらく立ち竦んでしまった


mondoを追いかけていつもの様に叱るのか
このまま授業に出るのか



mondoの機嫌が悪い理由も分かってはいる
sellyは素行がよくないから、確かに友達としては宜しくないし

私だって、もしも自分の友達がそんな人とつるんでいたら、やめておきなよ。と止めているだろう

それなのに当の本人と言えば、あの人はいい人だよだなんて




なんも分かっちゃいない。

そう思うだろう、mondoの立場なら






｢はぁぁぁぁぁ｣




でもsellyは悪い人じゃない

ハンカチを丁寧に洗って畳んで、わざわざ返しに来るような
そんな人間なのだ

だから悪く言うなんて出来なかったのだ…

△→←▲

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す