【ras】魔王に魅せられた天才ハッカー

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｢その目標とかってあるんすか？目安てきな｣




渋谷ハルさんは確信的なことを私に問うてきた。
そうだ、Rasさんに会いたい。なんて言っても、私には明確な指標がない



どうしたら？どうやったら？何をすれば会うの？





Rasさんはフレンドリーだ。優しい。それはとてもとても。


だから私が会いたいと言えば、おじじさんが言ったように簡単に会ってくれるだろう




でもそれじゃダメ。と決めたのは私で、ならどうすればダメじゃなくなるのかを決めていない






｢………渋谷ハルさんは、デリカシーがないんですね｣




｢え"。これ聞いちゃダメなやつ？｣



｢これだから女の子の扱いブロンズは困りますよォ｣



｢じゃ、うるかさんがやってよ｣



｢まず友達にもなってないって、オレたち｣





目安か……。

Rasさんと対等に遊べる人たちのラインに立ちたい。


が目安な気がするけど、それじゃ渋谷ハルさん達とのコラボはいいのかよ。ってなるし





｢APEXでひとつの目標を立てるとしたら、何がいいとかアドバイス貰ってもいいですか？｣



｢あー、ソロマスとか……｣



｢ダブハン？爪痕とか？｣





まだタテハンも持ってない私にダブルハンマーやらソロマスターなんて、そんなの夢過ぎないだろうか




｢私に…出来ますかね？｣



｢んまぁ、気合と根性があれば。あとはいい先生とか｣



｢出来なくはないけど、まだ始めたてでしょ？Aさんって｣




｢ですね｣



｢まぁ簡単じゃーないっすけど、Rasさんと遊ぶという指標には強さが向いてるからいいと思うんすけどね｣





確かに……

一緒にAPEXしたいし。だとすると、一緒にやれるくらいには強くないといけない





ソロマス……ソロマスか…。





｢ちょっとやってみようかと思います｣




｢なにを？ソロマス？｣




｢はい｣



｢あー、あ。まぁ、僕個人的にはソロより僕と一緒にやって欲しいんですけどね｣




｢おい、欲望出すな、渋谷ハル｣

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