【mondo】1でなしの6でなし

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マスターとコラボしたせいか、数字的伸びがすごい
なんか有名人になった気分だ


少しだけ配信が楽しくなった



それなのに、ついにやってきてしまった…






｢おい。｣




｢……何しに来たの。今配信中だよ｣




｢電話でろ｣



｢…うん、分かった。ちょっと待って｣





リスナーにmondoと電話してくるとだけ伝えて配信を終えた

終えてすぐ私はディスコードじゃなくてスマホを手にした


ブロックリストから探したそれを、いや、そんなことしなくたって頭の中にずっと残っていた番号の羅列を打ち込む





ワンコール……ツーコール

そして、今も変わらないあの重たい声が電子を通じてやってきた




｢よぉ｣



｢うん。｣



｢何しに来た｣




私だけに都合のいい言葉がたくさん思い浮かんだ

おばあちゃんが？Rasが？それとも誘われたから？




どれも本当の理由だけどmondoが聞きたいのはそうじゃない



昔あったあの感情が、ゼロなのか、それ以外なのか───だ





｢mondoの邪魔…するつもりはない。｣



｢もういることが邪魔だろ｣


｢……怒ってるの…？｣



｢はぁ？自分に聞けよ。お前が何したか｣





そんなの……。
私が私のことを聞いたって、mondo…あなたが聞いてくれないじゃない



理不尽なこの状況に既視感を覚える。
でもあの時のようにわめきたてるほど子どもじゃなくなった


ぐっと唇をかんで、スマホをにぎりしめる





｢……私は───｣



｢30秒で降りてこい｣



｢え｣



｢いーち、にー、｣



｢ちょっと！｣




慌てて私は自分の部屋のカーテンを開けた

昔から言っていた、車が好きだって


車買うのが夢であとはいらねぇって




｢もう30経ったけど、出発しますよ｣



｢待って！｣




あなたのその夢に少しだけ付け足したものが私の夢だった。



───じゃ車買ったらその隣に乗せてドライブに行きたい

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