【selly】道を間違えずに進めたら良かったのに。[完結]

2-13 ページ41

.








｢終わりましたよ？これ、音でないんですか？｣




｢へぇ？｣




チュートリアルが終了して後ろでスマホを見ていたsellyさんを呼ぶと、何故か笑われた




｢イヤホンしないで、してたか｣



｢知らないですよ！こんなところにイヤホン付けるところあったなんて
字幕のゲームかと思いました！｣



｢そんなゲームがあるのぉ｣



｢ゲームマリオしかしてないだって｣




何故こんなに笑われるの


片っぽのほっぺに空気を詰め込んで私はイヤホンをした
試しにさっき習った銃を打つボタンを押したら、かなりリアルな銃声がした



このカラスもめちゃくちゃ声ついてるし……





｢キーボード貸して｣



｢はい｣





再びsellyさんにパソコンの操作が渡り、音と視界がsellyさんの腕だけになる


そして再びsellyさんが前からどいた時には2人の人間が立ってた




そして上にはselly_oという文字

あれ？やっぱり……




私はもう一度自分のパーカーを見る
そのスペルとどう考えても同じだ


やっぱこの女の子sellyさんなんじゃないの？
あれか、やっぱりネット系のアイドルだ





そして何故か勝手に始まって、さっきカラスと一緒にチュートリアルをしたところに来た





何が始まったの




｢早く降りて｣




｢うわぁ、びっくりした。電話か｣




急にイヤホンの方からsellyさんの声がして驚く
いつの間に電話なんて繋げていたのか



とりあえず、遠目に見えるselly_oというキャラクターの元に歩いた


いや、遅いけどと大爆笑されながら





｢これ拾って、これもこれも｣



｢ちょ、待って｣




拾ってる最中も永遠に笑われている

こっちは初心者なんですけど





言われた武器と鎧を着て、sellyさんが来いといったピンまでよじ登る





｢遅いねぇ｣



｢まだ操作全然覚えてないんだけど
スライディングってどうやるんだっけ｣



｢走って……これだ｣



｢……え？いや、それジャンプじゃん｣



｢ストレイフか、これ｣




｢なに、ストレイフ？なにそれ、習ったっけ？｣






そしてフレンドリーファイア有効という文字羅列を読んでる間に私は床に這いつくばってました

2-14→←2-12

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す