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｢降りてきなよ｣
｢はい｣
そらる様の手を掴んで馬車から降りた
不思議な匂い……
風がばぁーっと吹いて、自由になってる私の髪がふわふわと宙に舞った
私はそれを手で撫でつけて、視界を左に持っていく
もう音が聞こえる
聞いた事のない音
川の音でも滝の音でもない
聞いたことのない、水が発する音
ざぁーんざぁーんって等間隔で聞こえてくる
｢どう？｣
｢不思議な匂いですね。風も強いですし、視界が広いので空が大きく見えます｣
｢海まだ見えないのにそんだけ感想出んの凄いな
行くぞ、足元気をつけてな｣
荒々しい石の階段を上がって、石塀の上に上がった
そらる様が髪をかきあげるのを見てから、そのまま視線を前に移す
そらる様の青い髪と同じ世界が広がっていた
青だ。
｢……すごい…｣
｢俺もこの景色は好き｣
波と呼ばれるものが白い泡を立てて行っては返し繰り返し、砂浜は濡れてもすぐに乾いていた
夕暮れ時というのもあるのか西陽が燃えるように赤くて、光の道のように青い海を染めている
｢遠くの世界に来たような気がします｣
｢実際黒の国とは真逆だから一番遠いだろ｣
｢そういう距離的な話ではありませんよ
気持ち的話です｣
｢悩み事も消えるよな｣
｢はい……｣
あまりの圧倒的風景にそれ以外のことがどうでもよく思える
考えてる隙を与えないというか、相対的効果というか
そらる様の言う通りだった
そらる様が浜辺に降りていくので私も靴を脱いで浜に降りた
サクッとした感覚と湿気の強い青の国とは思えないほどかわいた砂浜を踏む
｢誰もいませんね｣
｢近くに住んでると海があるのはいいことばっかじゃないからね
そんな毎日見に来るようなところじゃないんだよ｣
勿体ないな
こんなにも綺麗なのに
こと疑うことない、人生でいちばん素敵だと思える場所だった───
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パール(プロフ) - 魔灯さん» はい、わてもです。 (2021年10月17日 10時) (
レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - ふみさん» ひぃぇ〜。未来人間になってしまった……。ありがとうございます、治しておきます！ (2021年10月17日 10時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - わらわらびもちさん» 毎日更新途切れないように頑張ります(泣) (2021年10月17日 10時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - めろんぱんさん» こんな、川から落っこちる予定ではなかったのに、寄り道してしまいました笑楽しんでもらえてるなら、道草も意味ありましたね！ありがとうございます (2021年10月17日 10時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
魔灯 - そらるさんが好きすぎて死にそう////// (2021年10月17日 9時) (レス) @page28 id: 43f1bbcd44 (このIDを非表示/違反報告)
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