[番外]天ねく月を受けとって ページ49
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第一位の大国の出身で、5番目の王子なんて立場で小さい時から山ほどの人間に囲まれて、山ほどの人間を後ろにつかせてきた
天月様、天月様とたった数十年しか生きてないのに、俺よりももっと生きてる人達が俺を頼ってくる
日が落ちてきて太陽の国であるここもさすがに気温が下がる頃、俺はペンを置いた
そしてさっきサインをした資料を使用人に流し、自分も立ち上がった
｢それ持って行って。
あとの人達は解散。お疲れ様。君らも下がっていいよ｣
ちょっと早いけどたまにはいいでしょ
急ぐ用事もないし
夕飯の数時間前にはまた戻ってくるんだろうけど
｢はぁ…疲れたぁ｣
ソファーに移動して、そのまま上半身を横にした
背の低いテーブルの断面がちょうど見えて、石の不思議な模様を指でなぞってみる
これなんの石だ……
｢もぉ……何されてるんですか｣
誰もいないはずの部屋に耳障りのいい声が上から降ってきた
赤の国では珍しい月の色をした髪が視界に映り、そして海のように深い色をした瞳と視線がかち合った
｢キミを待ってたんだよー、リリア｣
｢はぁ…まだ少し待っていて下さい。お茶を入れてきますから｣
離れていく女中特有の黒のスカートを容赦なく掴む
少しびっくりしたリリアが振り返った時には眉根を寄せていて、俺の言葉を待っていた
｢お茶いらないよ。どうせすぐみんなもどっち来ちゃうしこっち座ってよ｣
身体を起こしがてらポンポンっとソファーの隣を叩いた
リリアの難しい顔は変わらなくて、ゆっくりと口を開いた時それは否定を呈した
｢私はただの女中です。もうこれ以上は……｣
｢大丈夫。もし怒られても俺のせいにするから｣
｢だから嫌なのに……｣
グダグダと時間が少ししかないのに。仕方ないから意気地無しのへっぴり腰の腕を引っ張った
前のめりになりながらもリリアは全力の力で倒れる方向を変え、着陸地点を俺から空席のソファーへチェンジした
なにするんですか！と怒るリリアが面白くて笑う
｢ほら、座ることなんて簡単でしょ｣
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ハク - コメント失礼します。いつも、楽しく読ませていただいています！勉強にもなるのでとても気に入っている作品です。これからも、無理しないよう頑張ってください！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: 1f17dfabe8 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - ひよさん» いつもありがとうございます。わぁそれは素敵ですね！是非とも書かせていただきますっ！！ (2021年9月12日 23時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - りょくちゃさん» そうなんです、いつの間にやら10を超え、20に向けて歩き出してしまいました笑、赤の国編は短くまとめる予定なので濃縮されてますがお楽しみくださいっ (2021年9月12日 23時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - いつも楽しく読んでます♪もしよければな〇せさんとお出かけした時のなる〇さんの心境を閑話で読みたいです！何卒… (2021年9月11日 23時) (レス) id: 4b44556f18 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - もう11ですか、、(出遅れた)赤の国のことは密かに気になって楽しみにしてたのでうれしいです！更新がんばってください(^^) (2021年9月8日 19時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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