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｢どうやらこちらの扉に鍵がかかってるようですが｣
｢そんなに急ぐことでもないでしょう。
もう既に許可は差し上げているのですから、世間話のひとつやふたついたしませんか？｣
｢鍵はどちらに｣
｢……ふぅ。
それが見当たらないのです。
人手も足りずこうして謝罪と共に力添えを願いに来た始末です｣
｢では今すぐ手配しましょう｣
｢いえ、他国の王族の方々にそのようなことをさせる訳にはまいりません。
ですので、探している間お話でお時間を潰すのはいかがですか？｣
｢陽も天にある中、光の神の恩恵を遮るような事をする訳にはまいりませんよ｣
｢あらら、さすが光の神の地の者ですね
心がけが素晴らしい
火の神に魅入られし私めにも教授願いたいですね｣
軽くまふまふ様がこの建物から早く出たいと言ったのに、この司祭はそれをわかった上で無視をした
完全に否が応でも私たちと話の場を設けるつもりだ
まふまふ様が私の方を見て、何かを考えた後私の手を放した
あぁ、まふまふ様はまた1人で解決しようとしてるんだなっと瞬時にわかって
私はすり抜けた手を引き寄せた
視界が悪すぎて目測謝って指が痛んだけど……
｢A……｣
話せない代わりに私は大きく首を振った
こんなのろくでもない話に決まってる。鍵が閉めてあるのもわざとだ。
取り合う必要なんかない
誰かに鍵を取ってきてもらえばいいだけだよ
｢無理なんかしてないですよ。人と話す事なんか苦じゃないです。そうでしょ？｣
｢……｣
やだ。
どうせこの人はよからぬ事を考えてる
まふまふ様にだってそれはわかってるはずでしょ
わざわざやな事する必要ない
この人の言う通り許可は取ってるんだから
｢チターゼ、Aを安全なところに｣
｢…よろしいのですか｣
｢あとで怒られます｣
───い
もう、そこまで声が出ていたと思う
でもそれが形をなす前に、まふまふ様の指が私の唇に布越しで当たった
喋るなって
喋っちゃダメだってそう目がいっている
私が話したらこの人の思うつぼだから、大人しく引き下がれって
｢A様、戻りましょう。指が腫れてしまっています｣
掴んでいた手が丁寧に、強引に引き剥がされた
私が作った服のシワをまふまふ様は直しもせずに、後で迎えに行きます。と一言だけを置いて私を置いて行ってしまった
約束したのに……。
一緒にって、約束したのに
｢…破るのですね……｣
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ハク - コメント失礼します。いつも、楽しく読ませていただいています！勉強にもなるのでとても気に入っている作品です。これからも、無理しないよう頑張ってください！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: 1f17dfabe8 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - ひよさん» いつもありがとうございます。わぁそれは素敵ですね！是非とも書かせていただきますっ！！ (2021年9月12日 23時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - りょくちゃさん» そうなんです、いつの間にやら10を超え、20に向けて歩き出してしまいました笑、赤の国編は短くまとめる予定なので濃縮されてますがお楽しみくださいっ (2021年9月12日 23時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - いつも楽しく読んでます♪もしよければな〇せさんとお出かけした時のなる〇さんの心境を閑話で読みたいです！何卒… (2021年9月11日 23時) (レス) id: 4b44556f18 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - もう11ですか、、(出遅れた)赤の国のことは密かに気になって楽しみにしてたのでうれしいです！更新がんばってください(^^) (2021年9月8日 19時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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