[閑話]2 ページ30
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｢あぁ、まふまふ様｣
陽が真上にあるというのに、相変わらず庭園でしかも屋根の下ではなく侍女のさす傘の下で彼女は僕に手を振った
｢Aは元気そうですね｣
｢これから立て込むかと思ったので今のうちにこの国を堪能したいんです｣
僕は数秒外に出ただけで溶けそうだよ
赤の国特有の花の前から一向に動かなさそうなAを傍らに見ながら、必死に平衡感覚を保つ
暑い……暑すぎる
｢A様、そろそろ日陰に参りましょう。水分補給もしなければなりませんよ｣
｢それもそうですね｣
そして助け舟を出してくれたのは意外にもあっちの側近だった
僕のことをあんまりよくは思ってなさそうだったから意外だ
僕らはこぞって日陰に移動し、赤の国の地獄のような太陽から隠れた
即座にお茶の用意がされる中、僕は3日ぶりのAを堪能する
白と黒のハッキリとした、いつもよりは固めの印象の服を着ているA
そして嫌に目立つ胸元の赤
｢そちらの首飾りは誰かから貰ったんですか？｣
｢あ、これですか？
貰ったというか……お返しというか…、仕返しをされたと言いますか｣
僕が指摘したネックレスを摘んでみせるAは煮え切らない応え方をして、そのまま口を閉ざした
まぁ言わなくてもわかるけど
石の質からして明らかに貴族のものじゃない。
となれば下町で、なるせくんが、いつものよく回る口で、Aに、贈ったんだろう
………。
外せって言えないのが面倒………
｢つまりこれは贈り物ではないのですよ。私がした事への仕返しなのですから、そこに好意とかがあったわけではないですよ
なるせ様は意地悪な人のです｣
僕が勘違いをしないように言葉を並べてくれたけど………うん。
Aは一体何をしたんだろう
何をしたらアクセサリーを贈るなんて、しかも自分の国の色の物を異性に贈るなんてことになるんだろう
なるせくんは分別ができる人だと思ってたんだけど…？
｢それは酷いですね。Aはなにをしたんですか？｣
｢私は交流を深めようと、安物のピアスをあげたのです。｣
｢それだけですか？｣
｢はい。あとは私の買い物に付き合わせたことぐらいですかね……｣
他にも何か言えない事があるようで、Aは思い出し怒りをしている
相当なるせくんに遊ばれたらしい
これだけ顔に出てれば遊びがいがあるのは同意するけども…ねぇ、なるせくん？
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ハク - コメント失礼します。いつも、楽しく読ませていただいています！勉強にもなるのでとても気に入っている作品です。これからも、無理しないよう頑張ってください！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: 1f17dfabe8 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - ひよさん» いつもありがとうございます。わぁそれは素敵ですね！是非とも書かせていただきますっ！！ (2021年9月12日 23時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - りょくちゃさん» そうなんです、いつの間にやら10を超え、20に向けて歩き出してしまいました笑、赤の国編は短くまとめる予定なので濃縮されてますがお楽しみくださいっ (2021年9月12日 23時) (レス) id: 3af5a17f02 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - いつも楽しく読んでます♪もしよければな〇せさんとお出かけした時のなる〇さんの心境を閑話で読みたいです！何卒… (2021年9月11日 23時) (レス) id: 4b44556f18 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - もう11ですか、、(出遅れた)赤の国のことは密かに気になって楽しみにしてたのでうれしいです！更新がんばってください(^^) (2021年9月8日 19時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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