過 保 護 の パパ 7【まふまふ】

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｢A、もういいから。放して｣




軽く体を押されるのを感じながら私も抱きついていた腕の力を抜いた


パパは怒りと葛藤しているのか、いつもに増して眉間にシワがよっている




どちらも何も喋らないまま、視線も合わせず黙だんま()りだ




｢………ひ、人酔いなお───｣


｢本当に。本当に何も無かったんだよね｣




｢う、うん｣





何事かと集まりつつあった水族館の客も、収まったものだと思ったのかまた視線を水槽に戻していった

パパと目が合わなくて、パパが見ている方を見るとさっき私が叩き落とした開けたばかりのお茶のペットボトルが落ちていた




パパは私の前から動いてそれを拾いに行く

キャップが見つからないのか、少しだけ周りを見渡した後にまた戻ってきた




｢これ僕のためにそこで買ったお茶だよね？｣


｢そう｣


｢男たちのじゃなくて？Aが買ったってことだよね？｣


｢うん｣





尋問されている気分だ


別に男たちに奢られたとかじゃない
これは確実に私が買ったものなので、問題ないはずだ

もう中身はなくなってしまったからもう1回新しいのを買わなくちゃいけないけど




パパは空のペットボトルをゴミ箱に捨てると、そのままの位置で動かなくなった




｢ぱ、パパ？まだ気分悪いなら、1回外に出よ？｣




｢ねぇ、本当に何もされてないの？｣




パパはこっちを向かないまま、確信に迫る質問をしてきた


何もされてない………。

なにかされるって言うのはどこからがされるって言うのか分からない



ナンパならされたけど
あと壁ドンとか？





｢パパが心配するようなことは何も｣

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