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「どうしたのさ、いきなり
Aこそ何かあるんじゃないの?聞くよ?」
「違う…違う。私の事なんか今はいいの…どうでも
今は天月の話をしてるんでしょ…?何か苦しいことがあるんでしょ……っ?
悲しいこととか、嫌なこととか!」
1度ラインを超えてしまったら自分でも抑えられなくて、天月が何で悩んでいるのか知りたくて
だってそれが分からなくちゃ私にはどうすることも出来ないじゃないか
「……だから、ないって」
「嘘…っ!そんなの嘘に決まってる!
じゃ、猫はどこにいったの?空っぽなこの部屋たちはなに?
あの紙に書いてあった、殺しにいくって言葉は誰から貰ったの!!」
───パンッ
っと音を立てて何かが落ちた
私もそこでようやく溜まっていた息が出ていって、周りが見えた
落ちたのは天月の買ってきたケーキだった
天月が机から払い落としたんだ
「……なに。なんなの。何が言いたいか分からないんだけど………
中途半端に立ち居んないでくれる?」
地を這うような低い声
私の足にまとわりついて、そのまま頭までかけ登ってくる気分だ
でも天月は笑ってるんだ
にっこりと、私の好きなあの顔で
「私、天月の───」
「帰って…っ!帰れよ!Aには関係ないっ!!」
「イタッ…」
バシリと音がするほど勢いよく掴まれた手首
絶対に外れないと一瞬で認識できるほどの力の強さ
私のコートと荷物を引っ捕まえると、そのまま玄関まで引っ張られる
「まって!待ってよ天月!話を……話をしよっ!
私、天月に」
「関わるなっ!マジで……本当に……頼むから」
顔が見えなかった。
天月に下を向かせたのは私だ。
……私、間違ったんだ。
「ごめん。」
天月から腕を離された瞬間
私は天月の家から逃げた
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パール(プロフ) - Reさん» こちらこそ、お読みいただきありがとうございます、です!更新頑張ります! (2021年6月20日 17時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - 粉雪さん» あぁぁ、ありがとうございます。日を空けてもそのようなことを言って下さり、感無量です。完結までここまま一気にすすめますね! (2021年6月20日 17時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - VIIIさん» 返信が大変おくれました。好きだと言ってくださる方のおかげで、ようやっと続きを書く意欲が湧きました。日々感謝です。ありがとうございます。 (2021年6月20日 17時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - 桜餅さん» とても返信が遅くなりました。いつもありがとうございます。お気に入り登録とても励みになりますっ! (2021年6月20日 17時) (レス) id: ced046ff92 (このIDを非表示/違反報告)
Re - めっちゃひきこまれました…!続きめっちゃ気になります!素晴らしい作品をありがとうございます!!!!! (2021年6月7日 23時) (レス) id: 5a5fc15822 (このIDを非表示/違反報告)
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