婚約者を幸せにしたい。【まふまふ】

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無事にバッチも貰えて、順番に聖堂を出ていった


もちろん帰りも私が先頭である

非っ常に、いやだけれど嫌だと言える立場でもない





ある程度寮に近づくとミラとアイラがお疲れ様でした。と出迎えてくれた





｢お持ちいたします｣




｢お願い｣





手に持っていたバッチの入っている箱をアイラに渡す

どんなものかは知らないけど、確か学年と国色が分かるものだったはずだ


これさえあればマントをつけなくてもいいのだ
今肩に重くかけられたマントがなくなると思っただけで、軽く並木をジャンプで越えられそうな気さえしてくる

それぐらいには物理的にも気分的にも軽くなる


でもこのバッチも金属でできているので数があると重たい
30個も持っていたのだ。結構手首にきていた




｢A様。領主様からお触れが届いております。後でお目通しをお願い致します｣


｢お父様から……？えぇ、もちろんです。｣





まだ学園に来てから2日目だというのに何用だろうか


それとも昨日の失態が耳に入って、怒りの言葉なんだろうか





いい予感が全くしなくて足は重たくなっていくけど、後ろにズラリと生徒がいるので止まったり遅くなったりするわけにもいかない






｢私共は先に行って昼食の準備をしなくてはなりません。
A様はどちらでお食べになりますか？｣




あぁ。そういえば、昨日の夕飯はみんなと大食堂で食べると言っていたのに結局食べれずじまいになっていた



因みに、後ろにいる彼らは私がいるのといないのとではどちらがいいんだろうか



振り返って気軽に聞きたいところだけど、そんなこと出来るはずもない。
きっとすぐ後ろには最高学年の上位貴族がいるんだろうけど……、もちろん知らない人だ







返事を早くしないといけないことは分かってるのだけど、なかなか私は決められずにいた

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