双子に歯車を………2【轟焦凍】

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｢入ってもいい？｣


｢いや、もう入ってるだろ｣


｢焦凍が入る時は聞けって言ったから｣


｢ちげーだろ。入る前に聞かなきゃ意味ねーだろ｣





今日も今日とて、晴天だ
そしてついに高校生デビューである


きちんと早めに起き、荷物の確認も終え制服を着た

はいいのだが





｢ネクタイつけて｣





まだ紐の状態のネクタイを渡す
ネクタイなんてものしたことがない

中学では紐っぽいリボンであったし、私生活で使うことなんてありはしない





｢こっち向け｣


｢ありがとう｣





焦凍にかなり近づき、焦凍の胸板がもう目と鼻の先だ
身長の高い焦凍は私のためにほんの少しだけ屈んだ


じーと焦凍の端麗な顔を眺めているが焦凍は私の胸元を見ているので、目が合うことは無い





｢出来たぞ｣


｢ありがとう｣





やり方を早いこと覚えなくては体育の日が大変である





｢一緒に行く？｣


｢いや、一人で行く。どうせアイツがいるんだろ｣


｢今日はいるよ｣





学校で会おう

と言ってから部屋をあとにした



自室に戻ると携帯がなっていたので、急いででる





｢もしもし轟です｣


『いや、それは知ってる！』





この笑い声は電気くんである
朝から元気なことだ




『やっと再会できるね。同じクラスだといいな』


｢そうだね。2分の1で一緒だから大丈夫だよ｣




Aー！お父さんが来いって呼んでるよ！

お姉ちゃんの大きな声が聞こえる
この家、無駄に広いから労力がかかるのが難所だ





『朝の忙しい時間にごめん。もう家出るの？』


｢うん。また学校で会おう｣


『おう！』





切れたのを確認してから、玄関に向かった


さぁ、高校生活の始まりだ───

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