episode73 ー好きだからー ページ33
ー影浦視点ー
「は…?」
俺は、犬飼の言ったことを理解できなくて、こんな間抜けな声を出した。
んなわけねぇだろ、という前に他の奴らも口々に話し始めた。
「あるかもな、それは。」
「だなだな〜、カゲのやつがあんな必死になったり、振り回されたり、毎回送ったりしてやってんの、Aだけだもんな〜」
上から 穂刈、当真の順で話し始める。
同意を得られた犬飼は調子に乗って、
「でしょでしょ〜?そんな小さい事を一々気にしちゃう辺り、カゲはAちゃんにベタ惚れなの。好きだから気になるし、些細な事も傷つく。ま、要はカゲの考えすぎって事!」
こんな風にベラベラと話し続ける。
俺は、未だに犬飼の言ったことや、穂刈と当真の言ったことを上手く飲み込めないでいた。
信じたくなかった。
俺が、Aのことを好きだなんてよ。
けど、薄々心のどこかで認めてしまっている自分がいた。
好きだから、あいつの一挙一動が気になる。
好きだから、不安になる。
好きだから、嬉しくもなる。
好きだから、名前で呼びたい。
今まで自分がどうしてこんな気持ちになるのか、名前のわからなかった感情の名前を【⠀好きだから 】という名前に当てはめてみたら、なんだかしっくり来た。
けど俺は素直に認めたくなくて、とりあえず犬飼の事を殴った。
「カゲがAちゃんの事を好きだなんて…!ゾエさん、応援するよ〜」
ゾエは嬉し泣きをして、
「おーおー、カゲとAの組み合わせか。いーんじゃねーのー?」
当真は適当そうに見えるが顔が断然からかう材料を見つけた、という表情を浮かべていて、
「カゲとAさんのラブストーリーで映画でも作れねーかな」
荒船に至っては映画製作の企画まで始めようとしている。
まったく…
こいつらは自由すぎるぜ、本当に。
でも、こいつらからは「応援する」っていう感情がグサグサ刺さってくる。
辻に至っては、俺の事を尊敬すらしているらしい。あいつ、女子自体がダメだからな。
こんな感情向けられたら、流石の俺でも文句を言えなかった。
そして、俺のAへの恋心が発覚したところで、俺らはボーダーに着いた。
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ナカナカナ - とても面白かったです!頑張って下さい! (2019年4月6日 20時) (レス) id: 1180864eae (このIDを非表示/違反報告)
21ひかゆづ(プロフ) - スノウさん» あああ… ご指摘、ありがとうございます。飛んでました。非公開のままにしてたっぽいです…本当にすみません! (2019年3月15日 19時) (レス) id: 689bd3d6f4 (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませて頂いてます。疑問なのですが、67と69の間が、話が飛んでる気がするのですが、気のせいでしょうか?話数が狂ってるだけならいいのですが。 (2019年3月15日 19時) (レス) id: 2d7621199e (このIDを非表示/違反報告)
21ひかゆづ(プロフ) - 爽薇さん» ああああ……そーなんですよ、そういう意味じゃないんですよォォォ…← (2019年2月13日 12時) (レス) id: 689bd3d6f4 (このIDを非表示/違反報告)
21ひかゆづ(プロフ) - 巻良さん» 私もちょーっとだけ書いててしんどくなります…←はい!今日でとりあえず落ち着きましたwまた更新頑張ります! (2019年2月13日 12時) (レス) id: 689bd3d6f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:21ひかゆづ | 作成日時:2019年1月7日 22時