【銀魂】 *真選組の医務*

伝えたかったこと ページ31

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Aside

　『ず、随分と熱烈だな、総悟君』

痛む体に鞭を打ち、起き上がり言う。

　「…」

総悟のポカーンとした間抜け顔を見て、笑う。

　『久しぶりだな、総悟。あたしは何日寝てたんだぃ？』

　「３日…」

心ここにあらず、と言う感じで答えるその様子がいつもと違い新鮮だった。

　『ん？総悟…怪我！！包帯巻いてるとこ大丈夫か？…良く効く薬があるんだ。今、持ってくる。待ってな』

ガサッ

布団を剥ぎ取り、立とうとするが…

フラッ

どうにも右膝に力が入らず、倒れ込む。

ガシッと、キャッチしてくれる総悟。

　「な、何やってんでぃ！！お前、医者から、もう目を覚まさないとまで言われてたんですぜぃ？それに、傷口が開いたらどうすんでぃ…」

一気にはやしたてる総悟。

　『ありがとう…でも…総悟の…』

ギュッ

　「バカか、お前は。人の事じゃなくてテメェのこと考えろ！！」

総悟に引き寄せられる。

　『うん…』

鼻がツンっと、痛くなる。
こんなに大きくなって…
昔と同じ匂い…

少し、総悟の胸の中で思い出に浸って居ると…

　「ふふっ、くすぐってぇ。…ん、にしても風間…お前何処から聞いてた？」

　『あぁ、クソッ！から？』

　「て、テメェ！狸寝入り決めこんでやがったな！！」

プンスカ怒る総悟。

　『ごめんごめん、出るタイミングを逃しちまって…それは、そうと…総悟の伝えたい気持ちってなんだったんだい？』

ゴクリッ

喉が鳴る。

　「あ、あぁ、それは…ちょっ、ちょっと、厨二クセェ！って、言いたかったんでさぁ！」

　『は…？』

今回は、アタシがぽかーん顔をする番だった。

　「だ、だって、小せぇ頃からちょっと危なかったじゃねぇか。将来が怖いなーと」

まぁ、こうなっちまったけど、とヘラヘラ笑う総悟。

違う言葉を期待してた私は、恥ずかしくなり赤面する…

　「ど、どうしたんでぃ！！熱いですかぃ？！」

心配そうに駆け寄る総悟。

それを見ると何かの糸が切れた様に暗くなっていく視界。


　『大丈夫…ちょっ…と気が…緩んだ…の…かも…』

総悟の慌てた顔と共に再び意識を落とした。

　『あぁ、総悟。好きだよ…』

現実か夢かは定かでは無いが、私が意識を落とすときに言ったのはこれだった。




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総一郎君の顔→←やり直そう

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