【銀魂】 *真選組の医務*

夢 ページ18

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Aside

夢を見た。

「ねぇねぇ！A！あっち行きやしょ！！」

『う、うん！』

幼い頃のあたしと懐かしい男の子達との夢。

あぁ、この頃は双子の事も忘れて幸せだったな…


「おい、あんまり無理させんなよ！！」

優しい黒い男の子と、

「うっせ！分かってらぁ！！」

少し強引な栗色の男の子。

『ちょっ、ちょっと待って！_____君！！』

いつも、名前だけが抜けている。
まぁ、最も二人の顔もろくに思い出せないのだけれど。

「本当、Aは体力ねぇな。早くしねぇと置いてくぞ！」

ダーッ

と、駆けていく栗色の男の子。

『ま、待って！お、置いてかないで！』

必死に叫ぶあたし。

プツンッ

いつも通りここで終了。


……………の筈だった。

一回途切れた筈の夢が急に逆回りを始める。

ピタッ

止まったと思えば、目の前が明るくなりいつもは見ない夢を映す。


「…信じてたのに！！！！」

怒る男の子。

『ご、ごめんなさい…』

謝る自分。

「いつもいつもいつも！Aは謝ってばっかりなんでぃ！言い訳もせず！自分が悪くなくても謝って！！！あの時だって…！」

『ごめん』

と、困ったように笑うアタシ。

「まただ！今だって…昔だって…！！謝ってばっかりだ！」


すると、昔の出来事が甦ってくる。

自分が償うべきの罪。
保身のために奥にしまい込んでいた記憶。

思い…出さないと…

「辞めて！」

突然、幼い自分が叫ぶ。

「今のままでいい！もう散々傷付いた！痛いのヤ！苦しいのヤ！独りヤ！」

確かにそうだね…
でも、自分勝手過ぎるだろ？

　「それでもいい！！！もう傷付きたくない！…大体、あの日決めたじゃない！！！これはもう永遠に思い出さないようにって…」



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『…ッ、グスッ…』

スタスタ

一人、歩く自分。

服はボロボロで、顔は涙でぐしゃぐしゃ。
手からは、赤い液体が滴り落ちていた。

　『_______君…グスッ…ごめっ…ごめんなさっ…グスッ』

泣きながら謝る。

確か、この時はあの男の子を裏切って町を出た時。

やっぱり、この時か…と、自分を嘲笑う。
自分は何も出来ない愚か者だ。



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