一般人と私【七海建人】【呪術廻戦】

31話 ページ32

七海said


家「七海。誰がどうしたくらい言ってくれないと困る。持ってくるものも変わるからな」




「すみません、焦っていたので。」




家「まぁ、あらかた予想道理だろう。怪我したのAAでしょ？」




「……五条さんですか？」

自分で調べると言っていたのに……
この緊急事態で、1から説明するのは時間がもったいなかったからちょうどいいものの、簡単に人の情報を漏らさないでほしい




家「ああ。大体のことは聞いた。他に発展は？」




「Aさんの術式はおそらく"呪力吸収"です。先ほど１級呪霊を祓ったとき、触れたところから吸い込まれていったのを見ました。呪霊は消えましたが、感知できる呪力量に変化はなかったので、一番可能性は高いかと」




家「そうか。報告ありがとう
病院のスタッフとは話してあるから、七海は帰りな」


家入さんは、Aさんが入っていった部屋へ向かった




「はぁ……」

仕事に私情は持ち込まない主義だが、こんな状態じゃ祓えないだろう
廊下の椅子に座り直した




呪霊の異常発生は、過去のこの日に大災害が起きたことが原因。大災害は月日がたとうと、完全に呪霊を祓いきれないのはよくあること
時化と重なってさらに悪化したと思われる




突如現れたカメレオン呪霊
あれは、私の任務対象の呪霊だった



任務時に渡される資料を見れば、
"カメレオンのように、体の色を変え辺りと同化することができる。また、触れたものの呪力をも似せることができる"




Aさんの呪力かと思ったのは、このせいか




Aさんが出てくるのを待った




ーーー


家「七海。まだ居たのか」




「家入さん。Aさんはどうなりましたか？」
部屋から出てきた家入さんに、すぐ彼女の安否を聞いた




家「もちろんうまくいったよ。今は安定してる」

彼女は看護師に病室までベッドのまま運ばれていった
意識はまだ戻っていないが、後遺症もないらしい





家「五条に感謝しなよ？これ持ってきたの五条だから」


そう言って渡されたのは、特級呪物
たしかこれは、呪力をためる・奪うことができる呪物だったはず




細かいことは知らないが、さすが五条さんと言ったところだ
普通、特級呪物を上の管理下から外すなど、五条さんではなければ出来ないこと




「はぁ……言いますよ。お礼くらい」



ちょっとの可能性で、ここまで動けるものなのか……




自分のせいで彼女がこうなったと言うのに、何も出来なかった自分が情けない

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