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悪夢という作戦 ページ12
「にしても、やっぱりなんだか嫌な作戦だな」
フランが頬の絆創膏を弄りながら言う。
「フランのお好みの正面突破じゃないことは認めますが」
「それもあるけどよ、紫淋への負担が大きすぎだろ。それに……」
フランが俯いて黙り込んでしまうが、言わんとすることはわかった。
敵少数精鋭部隊の将の暗殺は、何度も試み、今日まで成功した試しがない。つまり、悪夢という作戦は何度も練られ、全て失敗に終わっている。そのためにこちらの方がそこそこの損失を食らっているのだ。
紫淋さんを失うのはそこそこでは済まない損失だ。情報記憶能力だけでも充分なくらいなのに……
僕もフランも不安に思っているのは、作戦の成功より、紫淋さんの安否だ。
彼が死んでしまったら、今までどうにか保っていた状況が崩れ出す。
それくらい、賭けに出た作戦だった。
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作者名:九JACK | 作成日時:2019年4月17日 22時