安堵 ページ25
どうやらタルデス社を介して出国を手引きした二人は上手くいっているようである。燈狩さんも赤梨さんも相変わらず元気そうで何よりだ。
ほっとすると、すとん、と足から力が抜け、そこにぺたんと座ってしまう。そこそこに緊張していたのだろう。いかにタルデス社という強力な後ろ楯があるとはいえ。
これで、幸せになれる人が増えるのなら、何よりだ。
だが、一つ問題があった。
実緋さんにも、この手紙を覗き込まれてしまったのだ。亡命の手引きをしたとあってはただでは済まされないだろう、と身構えたのだが……
意外にも、実緋さんは微笑んだ。
「やはり、サクラさまの仰った通り、これは呪いという側面を持つだけでなく、祝福でもあるのですね」
と。
実緋さんは否定も肯定もしない中立的な考え方をしているようだ。やはり、サクラの残した手記が大きいのだろう。
実緋さんの一言に今度こそ心の底から安堵した。
3人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑠色(プロフ) - 浅野月愛さん» ありがとうございます。引き続き、お楽しみください。 (2019年4月6日 1時) (携帯から) (レス) id: 04ea405d06 (このIDを非表示/違反報告)
浅野月愛(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも応援してます! (2019年4月5日 23時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:九JACK | 作成日時:2019年4月5日 22時