軍人というもの ページ18
蒼生さんはじっくりと僕の頭の先から足の先まで眺めると告げた。
「軍人さんが街を出歩いてるのは珍しいね」
僕が軍人というのは認めてもらえたらしい。考えてみればそうだ。普通僕の年齢なら、青夢と同じ学校に通っているだろうから。
「まあ、気分転換です」
「ふぅん」
興味はなさそうだ。ならば深く掘り下げる必要はない。
ただ、青夢が目をきらきらとさせている。
「軍人さんってすごいんでしょ? 銃をバーンってやったり、剣でシャキーンってやったり」
かっこいいと思っているのだろうか。人殺しばかりで血腥いだけなのに。いや、その前にこの語彙力をどうにかするべきだと思う。
僕は遠い目をした。
「軍人なんて憧れるようなものじゃないよ。きっといつか自分が何をやっているのかもわからなくなるんだから」
実際、僕は、もうわからない。
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瑠色(プロフ) - 浅野月愛さん» ありがとうございます。引き続き、お楽しみください。 (2019年4月6日 1時) (携帯から) (レス) id: 04ea405d06 (このIDを非表示/違反報告)
浅野月愛(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも応援してます! (2019年4月5日 23時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九JACK | 作成日時:2019年4月5日 22時