臆病 ページ4
-宮田side-
隣に座った玉に、いつもの笑顔で挨拶をする。
「おはよ、玉♪」
玉は顔をゆがめて、全力で気持ち悪いという風に俺を見てくる。
そしておなじみの返事を返してくる。
「なに、キモいんだけど。ニヤニヤすんな!!」
体を少し遠ざけてキモいとジェスチャーをしてくる。
今日もいつも通りの玉で安心をする自分。
この毒舌にももう慣れてきた。
今ではこれが玉にとっての俺への愛情表現だと思っているので、むしろ嬉しい。
まあ、たまに本気でつ辛くなるときもあるが...w
「今日も相変わらず絶好調なツンツンですなぁ♪」
玉のそばにいれて、こんなやり取りをできることだけでも嬉しい。
玉がそばにいてくれるためなら、できるだけ玉の言うことは聞いてあげたいと思ってしまう。
今回の企画は自分が一番気になっていることを知れるが、逆に俺が望んでいない方向に行くととても辛い。
俺は、玉にとっても俺が必要だって思ってほしい。
(でも、もし1回だけでもデレなくて他のメンバーの元に行っちゃったら...?)
考えたくもない。
「何真剣な顔してんの。宮田らしくないよ。なんかあったの。」
無愛想に言うが、心配してくれているのがよくわかる。
(俺、そんなに真剣な顔してたかな。)
顔を叩いて顔を元に戻す。
「なにもないよー!心配してくれたのー??」
にっこりと笑って玉に抱きつく。
玉は嫌そうに俺を跳ね返しながら答えてくる。
「別にそんなんじゃねーし。勘違いするなよ!!でも、隠し事とかゆるさねーかんな!!」
俺に睨みを利かしてくる。
(そんなこと言われると勘違いしちゃうよ。)
自分は恋愛対象として玉を好きなので、玉が優しいことを言ってくるたびに胸が苦しくなる。
玉と自分の気持ちは違うんだってわかっていても勘違いしてしまってる自分がいるのだ。
そんな自分が馬鹿みたいで辛い。
「ツンデレですなぁ♪なんで、隠し事しちゃダメなのー?玉もしてるでしょ?w」
聞きたくない答えが返ってくるかもしれないのに聞いてしまう。
もしかしたら自分の望んでいる答えが返ってくるかもしれないと期待しているからだった。
「はぁ?そんなのどうでもいいだろ!お前は黙って俺の言うこと聞いてればいいの!宮田に拒否権なんてないから!」
俺の二の腕あたりに何回もパンチをしながら答える。
望んでいた答えではなかったものではなかったものの、聞きたくない答えでもなかったし玉のツンデレも見れたので嬉しかった。
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チノ - すごく面白いです! (2019年4月3日 15時) (レス) id: e36c4739be (このIDを非表示/違反報告)
このちょこ - ここでー!?続きないんですかー。あったらおしえtください (2015年10月15日 20時) (レス) id: 67f41098ab (このIDを非表示/違反報告)
ぱう(プロフ) - ここへのコメントは受け付けておりません。ここへのコメントは通知が来ないため返信することができません。何かありましたら、新しい方の作品にお願いします。ご迷惑をお掛けしてしまってすいません。 (2015年6月14日 7時) (レス) id: 03cdbd4e13 (このIDを非表示/違反報告)
ぱう(プロフ) - たまちゃんさん» 夏バテ辛かったです...wありがとうございます!!たまちゃんさんも気をつけてくださいねー! (2015年6月14日 7時) (レス) id: 03cdbd4e13 (このIDを非表示/違反報告)
ぱう(プロフ) - たまちゃんさん» 玉ちゃんが怒るのか、デレるのか、見どころですね!! (2015年6月14日 7時) (レス) id: 03cdbd4e13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱう | 作成日時:2015年6月1日 17時