暴露 ページ15
-宮田side-
北みつに呼ばれた。
呼んだ本人は無言でただ俺を見ている。
「なーに？北みつ。」
このままでは何も言い出さないだろうと思い、自分から声をかける。
北みつはジッと俺を見つめたあと、ゆっくりと口を開いた。
「今日のお前、おかしいぞ。」
(言うと思った。)
楽屋のソファーで玉と話していたが、きっと玉が相談でもしたのだろう。
「企画のことをメンバーにバレてはいけない。」
それがルールだったのだが、俺はあまり嘘が上手な方ではないので変に話を紛らわそうとしても意味がないのだろう。
でも、少しは頑張ってみようととぼけてみた。
「なんのこと？」
汗が大量に出始めているのがわかる。
(あーやばい、無理だ。)
北みつのことを見ることができなくて、近くの窓のほうに目を向ける。
「なにって、玉のことだよ。わかってんだろ。」
低くて鋭い声が聞こえる。
北みつの方を向きなおすと、眉間にしわがよっていた。
「雑誌の企画で仕方なくやってるんだよ。一日だけ。明日からは普通に戻るよ。メンバーにはバレちゃいけないっていうルールなんだ。秘密にしててもらえるかな。」
これ以上下手なことをしても終わらないと思ったので北みつにすべてを話した。
「ほどほどにしとけよ。玉、壊れるぞ。」と兄貴のような優しい声で言ってきた。
「ありがとう。頑張るよ。」と軽く返事をし、二人でスタジオへと戻った。
スタジオに戻ると、メンバーはさっきと変わらない様子で団欒していた。
一人だけずば抜けてオーラが違う日とがいた。
玉だ。
眉間にしわを寄せ、何かを考えている。
俺たちが戻ったのに気づくと、俺のことを見つめてきた。
「座れ。」
目でそう命令してくる。
それに気づいていないふりをしながら北みつの隣に座った。
「知らねーぞ。」
北みつが小声で囁いてきた。
北みつの方を見て困ったように笑う。
じっと見つめられて、頭を優しく撫でてくれた。
(なんか、北みつにバレたけど、安心したな。)
一人で抱え込まなくてもいいんだと心が少し開放的になった。
玉はコーヒーを飲みながらまた何かを考えている。
(何を考えてるんだろ。俺のこと、少しでも気にしてくれてるのかな。)
玉の頭の中に俺がいるのではないかと少し期待してしまった。
玉たちの撮影も終わって、みんなと楽屋へ戻る。
服を着替え、帰る用意をして皆の仕度を待つ。
すると、ソファーに座っている玉に呼ばれた。
終わり←作者より
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チノ - すごく面白いです！ (2019年4月3日 15時) (
レス) id: e36c4739be (このIDを非表示/違反報告)
このちょこ - ここでー！？続きないんですかー。あったらおしえｔください (2015年10月15日 20時) (レス) id: 67f41098ab (このIDを非表示/違反報告)
ぱう(プロフ) - ここへのコメントは受け付けておりません。ここへのコメントは通知が来ないため返信することができません。何かありましたら、新しい方の作品にお願いします。ご迷惑をお掛けしてしまってすいません。 (2015年6月14日 7時) (レス) id: 03cdbd4e13 (このIDを非表示/違反報告)
ぱう(プロフ) - たまちゃんさん» 夏バテ辛かったです...wありがとうございます！！たまちゃんさんも気をつけてくださいねー！ (2015年6月14日 7時) (レス) id: 03cdbd4e13 (このIDを非表示/違反報告)
ぱう(プロフ) - たまちゃんさん» 玉ちゃんが怒るのか、デレるのか、見どころですね！！ (2015年6月14日 7時) (レス) id: 03cdbd4e13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱう | 作成日時：2015年6月1日 17時
