10 ページ10
お昼の時間がやってくる。お弁当を食べようとデスクを片付ければ、小瀧くんに声をかけられる。
桃「よかったら一緒にご飯食べませんか?…俺もコンビニで買うてきたんで、そのフリースペースで」
『おん、ええけど…?』
桃「んふ、やった」
橙「俺もええか?俺も今日、弁当やねん」
桃「もちろんです!」
3人で仲良くフリースペースに移動する。後輩とのコミュニケーションは大切やし。女の子は例の同期の子と食べるらしいことを小瀧くんから聞いた。あの子とも仲良くなりたいんやけどなあ。
桃「うわあ!お2人のお弁当めっちゃ美味しそう…!!」
橙「残りモン詰めただけやけどな」
『照史って料理できたんや』
橙「自炊はする方よ、弁当は初めて作ったけど」
なんていう照史のお弁当は彩りも綺麗で、美味しそうで。自炊系男子、モテそうやな、なんて思ったり。
橙「卵焼きもーらい!」
『ああ!』
橙「だし巻き…?うんま」
『んふ、私も照史の卵焼きもらい〜おお、甘いやつね、好きやな、これ』
このやり取りをしてた小瀧くんが目をパチクリさせながらこちらを見ている。え、小瀧くんも卵焼き食べたいのかな。
『小瀧くんも卵焼き食べたいの?どうぞ』
桃「んぇ、いいんですか!あざす!てかお2人むっちゃ仲良いいですよね、ええなあ」
うんま!ヤバいっす、今まで食べた中で1番!なんで大袈裟に喜んでくれている。照史と仲良いって、そら営業に配属された同期やし。いい奴やし、嫌でも仲良くはなると言うか。
『そりゃ同期だし仲良いよ、それこそ別部署の濱田くんとも照史は交流まだあるんやろ?』
橙「…まあ、せやなあ。同期やし。崇裕ともたまに飲みに行くで」
少し寂しそうに笑う照史に違和感を覚えつつ、ふうん、なんて返事をすれば、小瀧くんが大声でそれや!なんて言う。
『ちょ、いきなりどうしたん?』
桃「飲みに行きましょ!飲みニケーションです!」
『私はええけど…照史は?』
橙「俺もええよ」
桃「お店とかは俺が決めます!明日!どうですか!金曜日ですし!」
小瀧くんぐらい若い世代やと飲み会とか嫌なんちゃう?とか思ってたからびっくりする。少し鼻息を荒くしてる小瀧くんに引きつつ返事をする。明日、まあ予定もないし。たまには飲み会もええかな、なんて。
嬉しそうにスマホでお店を調べる小瀧くんをみて、照史と顔を見合わせる。とんでもない人懐っこい大型ワンコが配属されたことを悟った。
334人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和花(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてました!また、他の作品できましたら読みに来ますね♡ (2023年3月1日 10時) (レス) @page33 id: a2603959e4 (このIDを非表示/違反報告)
千歳あめ - とても面白くてお気に入りになりました!ふわふわ流星くんかわいい!(◍•ᴗ•◍) (2023年2月28日 23時) (レス) @page33 id: a0f783b703 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:(笑) | 作成日時:2023年1月17日 12時