失敗作【文スト】

失敗を16つ ページ19

＿＿＿＿＿10年前

軍の研究施設からとある書類が盗み出された
書類の内容は

｢人口異能力生命体の製造方法｣

盗み出したのは｢ゲルハルト・セキュリテヰ・サアビス｣、通称GSSの構成員

何処からか｢荒覇吐｣の情報が漏れGSSはポートマフィア討伐のため組織内で人口異能力生命体を作り出そうとした

そしてGSSは
未来を先読みし其の未来を変える
一種の現実改変異能、｢TrueEnd｣の人口異能力生命体を作り出そうとした

だがそれは失敗に終わった

出来上がったのは
未来を先読みし其の未来を“悪い方へのみ”変える
人口異能力生命体が出来上がった

成功すればGSSの為動いてもらうつもりだったが出来上がった物は｢失敗作｣だった

其の為GSSは｢失敗作｣を

人口異能力生命体と言う記憶を消し

監_禁した

それからは｢失敗作｣の記憶通り

様子を見に来た構成員が腹癒せに暴力を振るう

3年が過ぎた頃には更に過激になった

GSSが崩壊したのだ、ポートマフィアの手によって

其れからというもの、GSSの残党が監視の為に来るのでは無く、暴力を振るう為に毎日、毎日来るようになった



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

『…と、まぁ其のような感じです』
私は大雑把に噛み砕いて説明した

すると治さんは苦虫を噛み潰したような顔をして
太｢GSS…｣

と呟いていた
もしかして…

『あの…ゲルハルト・セキュリテヰ・サアビスのことを知っているのですか…？』

太｢…嗚呼、ちょっと待ってておくれ、私の知り合いにGSSの残党を潰すように頼んでくるよ｣

治さんは当たり前かのように言った

『そんな危険なこと…』

幾ら何でも無茶です
と言おうとしたところ口を押さえられた

太｢安心し給え、知り合いと言うのは…｢ポートマフィア｣だからね｣

ニコリと微笑んで治さんは言った
真逆、と私は驚き目を見開いた

すると治さんは携帯電話を取り出し、

太｢あー中也？お願いがあるのだけど、あ、いやそうじゃなくて、GSS残党の殲滅、いい？…君と同じ境遇の子がGSS残党に苦しめられているのだけど…頼んだよ｣

同じ境遇…私と同じ様な境遇なんて人口異能力生命体くらいしか…

私の思考は治さんの声で遮られた

太｢終わったよ、これで君は安全だ｣

『何から何までありがとうございます』

考えるのは後にしよう
今はこの幸せな時間を噛み締めるのが先だ

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