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雲外蒼天−空っぽ2 ページ29

−言われて正直忘れていた襷を指差されて設定を思い出す。

『まぁ、確かに骨髄で訓練していた時女の子はボクだけでしたね…。』

「う〜ん。やっぱりそうなのか。」

思い出したくもない過去を自分で掘り返していてなんだか悲しくなるが、
細胞くんは目をキラキラさせて興味津々の様子で聴いてくれていてなんだか申し訳なくなる。

『でも、ボクの前の代にも女の子いて現在は好酸球らしいです。』

「好酸球って……。」

“わからない”と言いたそうに頭の上に
クエスチョンマークを浮かべる細胞くん。
先輩といい、赤血球ちゃんに etc…
ボクの周りに居る細胞(ひと)で考えがわかりにくい人は先生以外いないようで。まぁ、そこが魅力であり、萌え要素の一つだけど。

『ピンク色の作業服を着た白血球の仲間ですよ。』

「あぁ〜!なるほど。一般細胞の俺にとっては未知の世界だな……。」

『ボクにとっては細胞くんについてが未知の世界ですよ〜。』

一つ一つの仕草が考えを表してどのような感情なのかも表している。
見ているだけでボクの顔が綻ぶほど、とっても嬉しそうなのがよくわかる。

「じゃあ、今度改めてお礼させてよ!君の先輩も一緒でさ!!__

突然、細胞くんは暗い表情になり思わず身構える。

__あとさ、あそこの路地でウイルスっぽいのをみたんだ……!」

“ウイルス”いつも聞いている“細菌”とは違う響きで。


『本当ですか!?じゃあ、逃げてください!お湯を沸かして対抗してくださいね!』

平然を装っても一人の状態で会うのは正直なところ不安だ。
まだ骨髄球だった頃に幾つもの体を引き摺り、“これが感染細胞よ!”と言いながら現れたマクロファージ(せんせい)がいまだに忘れられない。もちろん、体に服、武器は血塗れで。(※ここでの“体”は死体という意味です。)


「うん!あんたも気をつけてくれよな。」

− 思考が停止してしまいそう。

とりあえず、その場所に向かわなきゃいけないよね…。

『あ__』

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ここあん♪(プロフ) - こんばんわ♪リクエストの絵描いていただきありがとうございます!すごくリクエストのテーマに合ってて可愛いですね♪これからも小説作り頑張って下さい!また、読みに来ます♪ (2019年2月28日 18時) (レス) id: c3466f3544 (このIDを非表示/違反報告)
ふぶきつね(プロフ) - ゆめこさん» ファイル探してみますね! (2019年2月15日 0時) (レス) id: 52d53983b8 (このIDを非表示/違反報告)
ふぶきつね(プロフ) - ルチアさん» はい!その通りです! (2019年2月15日 0時) (レス) id: 52d53983b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめこ - 可愛いですね!ありがとうございます♪あの質問ですが、メイキングの方もあげられますか? (2019年1月29日 15時) (レス) id: 2d9129b8e6 (このIDを非表示/違反報告)
ルチア - こんにちは!いつも小説を読ませていただいています!ネタってクトゥルフ神話やひぐらしですよね? (2019年1月29日 12時) (レス) id: ae007ec927 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぶきつね | 作成日時:2018年12月3日 6時

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