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剛典「…助けに行きますか」
直人「だね、そろそろ可哀想」
隆二「はー…」
まあ、俺がちゃんと付いてやってなかったのも悪いよな。
海に来るのが初めてだということを思い出して そう思い直す隆二。
ELLYが両手に抱えていた女の子にごめんねと言ってその手を離すと、四人揃ってAの方に近寄って行った。
「いい加減顔見せてよ〜」
「…やです(ボソッ」
「え、なに?聞こえないよ〜」
不機嫌そうな低い声で拒否反応を示しているAに顔を近付ける男たち。いよいよA自身がブチ切れそうになったその時だった。
剛典「A〜っ」
「わっ、」
背後から突然彼女の体を抱き込んだ剛典に Aはびっくりして思わずフードを掴んでいたその手を離した。
直人「うちの子に何か用かな?」
ELLY「この子あんま男慣れしてないから絡まないであげてよ」
そんな2人の両サイドに立ち、あからさまな笑顔を男たちに向ける直人とELLY。
そして極め付けはこの人。
隆二「……」
Aと男たちの間に立ちはだかり腕を組み、無言の圧力を送る隆二。サングラスの上からでもわかるほどガッツリ眉間にシワが寄っている。
「な、なんだよお前ら…!」
「おいやめろ!この人たちアレだ、」
三代目JSoulBrothersの…と小さく耳打ちする声が聞こえ、彼らの表情はみるみる焦りのものに変わっていった。
「「「ど、どうもすいませんでした〜!!」」」
意外にもあっさりと引き下がり逃げていった男たちに拍子抜けする。
直人「ありゃ高校生だな」
ELLY「ですね〜 A大丈夫?」
「…びっくりした、」
剛典「こっちがびっくりしたわ、なにあんな子供に絡まれてんだよ」
「ごめんなさい…」
シュンとなってしまったAの頭を慌てて直人が撫でる。
直人「ま、まあ!Aが無事ならそれでいいんだよ、なあ隆二!」
隆二「ええ。
…目離してごめんな」
「助けてくれて、ありがとうございます」
隆二のパーカーの腰辺りを再びギュッと掴んでそう言うAに笑顔を向ける。
隆二「戻るか?」
「はい、」
ホッと一息ついたAを連れて、5人は海の家を後にした。
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作者名:とまと野郎 | 作成日時:2014年12月6日 12時