美しき破壊者 (ページ31)

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二十七話ページ31

「うーん、この詰めてるやつはハーブかな？すっごくうまい！」

ガツガツとハイドとアクラが持ってきた豚の丸焼きを頬張る試験官の大男。名はブハラというらしい。

ブハ「うん、2人共文句無しに合格!!」

おいしかったよ、と感想を述べるブハラ。

アク「お粗末さま」

貴「ボス、あのメンチとかいうもう1人の試験官のメニューを作るまでまだ時間があります。どうなさいますか。」

アク「そうだねぇ、川があったから魚でも見に行ってみるかい？案外、次の試験で使うかもしれないよ。」

貴「了解しました。では向かいましょう。」

水が流れる音を頼りに川まで進む2人。水の音は大きくなってきているので、あと少し進めば川に出られそうだ。

アク「うわぁ何この気持ち悪い魚、ちっとも美味しそうじゃないなぁ。」

川にはおよそ食用にしては気味が悪い姿をした魚ばかりがいた。

アク「こんなんじゃ食べる気どころか調理する気にもなれないな。仕方ない、もっと上流を探そう。」

川の流れを遡っていくと池のような場所が現れた。

貴「ボス、あの魚の群れを見てください。」

ハイドが水面で跳ねた魚を指差す。

アク「どれどれ…おっ、あれならいつも僕達が食べている魚とあまり姿が変わらないね。お手柄だよハイド、あれにしよう。」

アクラとハイドはその魚を難なく捕まえ、試験会場へと戻って行った。