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その後の警察からの聴取は子供相手と言えども長くかかり、

終わるころには夕方も終わりそうな時間帯だった。


子供たちは阿笠博士が車で迎えにきてくれるという。



「Aさんはどうするの?」

「多分迎えが来るから大丈夫だよ」

「迎えって、安室さん!?」



…多分、というか、きっと降谷さんだと思うけど。

でもコナンくんが『降谷さん』を知っている確証がないので

「うん、そうだよ」と返した。

それを聞くと哀ちゃんはコナンくんの後ろに隠れた。


そういえば哀ちゃんは安室さん苦手なんだっけ。





降谷さんはあれからポアロにはちゃんと連絡していたらしい。

探偵の仕事の後風邪で寝込んだことになってるみたいだけど。

来週から復帰予定だとか。




「…Aさんは、安室さんと上手くいってるの?」

「え?どうして?」

「いや、だって…」



突然何を聞くのかと思った…。

小学一年生らしからぬ発言に驚いてしまったけど、

その表情は真剣そのもので、

誤魔化すのも申し訳ないなと思うほどに。



「安室さんとは、上手くいってるよ」



『安室さん』とはね。

私が大切なのは『安室透』であり、

『降谷零』はまだ分からない。



子供に相手に、大人のズルい言い回し。



頭の良いこの少年なら何か気付くかもしれないけど。



「Aさん、迎えにきましたよ」

「… …透さん」

「わー!安室さんだー!」



いつからそこにいたのか分からないけど

私服姿の『安室さん』はすぐそばまでやってきていて。


私の肩を抱き寄せると、コナンくんからすこし引き離した。



「安室さん、風邪はもう大丈夫なの?」

「ああ、もうすっかり良くなったよ。それにしてもキミたち、昨日は大変だったね」

「でもAお姉ちゃんが居てくれたから怖くなかったよ!」



白々しいコナンくんと安室さんに真剣に答えてくれる歩美ちゃん。

ついジトッと透さんを睨んでいると

「おっと!」って私の肩から手を離した。



「さ、帰りましょう。Aさん」

「…はい。透さん」

「ねえちゃんまたな!」

「お気をつけてー!」

「うん、みんなもね。バイバイ」





子供たちと別れると、

透さんは私の手を握り、ご機嫌に歩き出す。




(はぁ…)



私は気付かれないように


そっとため息をつくのだったーーー…

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設定タグ:安室透 , 降谷零 , 名探偵コナン   
作品ジャンル:アニメ
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NANA(プロフ) - アオさん» アオさんありがとうございます!訂正してきます^ ^ (2018年5月4日 10時) (レス) id: 33232cc3d6 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - 薔薇さん» 薔薇さん初めまして。楽しんでもらえて嬉しいです^ ^続きもよろしくお願いします^ ^ (2018年5月4日 10時) (レス) id: 33232cc3d6 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - ちりさん» ちりさん初めまして。キュンキュンしてもらえて嬉しいです。更新頑張ります^ ^ (2018年5月4日 10時) (レス) id: 33232cc3d6 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 安室さんに仕事は休みをとったのは、夜のうちに言っていましたよ? (2018年5月4日 9時) (レス) id: 95a693fe0b (このIDを非表示/違反報告)
薔薇 - とても素敵なお話で、更新を楽しみにしていました。執行人編、とても楽しみにしております。 (2018年5月4日 0時) (レス) id: cb8b72a93d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:NANA | 作成日時:2018年4月28日 16時

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