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もう気づけば時計の針は四時を回っていて、
今日は遅いということでとりあえず就寝することになった。
まさか泊まることになると思わなかったから
とりあえずパーカーにジーンズという、
なんとかそのままでも寝れそうな服装で良かったなと思う。
すると寝室から降谷さんが戻ってくると、
その手にはTシャツとスウェットズボンが握られていた。
「大きいと思うけど…それよりマシだと思うから」
「大丈夫ですよ、これで」
「ダメだ。…着てくれ」
少し困った顔を見せて、服を差し出された。
私はそれを受け取ると、「すみません…」と呟くことしか出来なくて。
なんとなくお互い気まずい。
ソファで寝かしてもらおうと思っていたけど、
降谷さんは頑なにそれを拒否し、
結局私はその大きなベッドに一人で寝ることとなった。
眠いはずなのに、
借りた服からも、シーツからも、
いつも透さんに包まれている匂いがして…
…っ、ダメ…泣いちゃ… …
「…っ…、ン…」
もう、何がなんだか分からない… …
すると、キシッとベッドが軋む音がして。
「…安室透だったら、いまAさんを抱きしめても構いませんか?」
見上げると、悲しそうに眉を下げる透さんがいて。
ーーー私の知っている瞳…
「…っ、ふ、ぅ…透さん…」
「…Aさん…」
思わずその首元に腕が伸びてしまうと
透さんは私のことを強く抱きしめてくれた。
ーーーようやく、
あの未曾有の大惨事から
心から泣くことができたーーー
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NANA(プロフ) - アオさん» アオさんありがとうございます!訂正してきます^ ^ (2018年5月4日 10時) (レス) id: 33232cc3d6 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - 薔薇さん» 薔薇さん初めまして。楽しんでもらえて嬉しいです^ ^続きもよろしくお願いします^ ^ (2018年5月4日 10時) (レス) id: 33232cc3d6 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - ちりさん» ちりさん初めまして。キュンキュンしてもらえて嬉しいです。更新頑張ります^ ^ (2018年5月4日 10時) (レス) id: 33232cc3d6 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 安室さんに仕事は休みをとったのは、夜のうちに言っていましたよ? (2018年5月4日 9時) (レス) id: 95a693fe0b (このIDを非表示/違反報告)
薔薇 - とても素敵なお話で、更新を楽しみにしていました。執行人編、とても楽しみにしております。 (2018年5月4日 0時) (レス) id: cb8b72a93d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NANA | 作成日時:2018年4月28日 16時