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「チキン食べたい」
「今ばかりは同意」
「いつも共感してくれてもいいんだよ？」
「誰がするか」
大鏡とドライヤーのある化粧室で肌の保湿をする。態々ポーチに保湿道具一式を揃える位にはここのシャワー室はお世話になっている。結局22時を超えてしまった今利用者はAとジフン以外見当たらない。
ミストを散々に吹き掛けてたっぷり潤わせた後に化粧水をかけて、乳液をつける。隣のジフンがAの作業をじっと凝視している。流石は男の子。スピーディーな流れ作業でAが出る頃には保湿まで終えていた。
「パクジフンなんでそんな見つめるの」
「俺もお前の顔好きだよ」
「？……ふーん、ん？…は！？」
適当に返事をしてドライヤーに手を伸ばしてから気付いた。Aは前髪も全て上げた状態で大きな瞳をパチクリと丸くする。血流が良くなってふんわり朱い頬が健康的でいい感じにジフンの好みであった。
「え、本気？？」
「俺、可愛い系のが好きだけど」
「美少女な自信はあるよ」
「調子のんな」
「褒めてくれたと思ったのに…」
流さなくて良いトリートメントを髪に馴染ませてゆっくりときほぐす。遅いと催促することもなくジフンはボーッとAの作業を視界で捉えていたが、忘れていた唇の保湿をする為に淡い朱色のリップをぬった。
そんな様子のジフンにAは内心ハテナを浮かべながらいつものルーティンワークをこなす。こういう時に矢張り短い方が楽そうだとしみじみ思う。
「短くしたいな」
「勿体な、何で伸ばしてたの」
「ベベがロングが好みだって言ってたから。でも今さ、嫌われてんのかな？って感じだし」
「ふーん、貸して。やってやるよ」
ドライヤーと櫛を手に取ってジフンが椅子ごとズリズリと背後に収まった。慈しむような手つきに恥ずかしさが拭えなくてAは喋ることなく黙ってしまった。ドライヤーの温風でじんわりと首裏が暑くなる。ジフンのご機嫌な表情に思わず破顔した。
「ジフナ、私の髪好きだね」
「髪だけな」
「上げて落とさなくていいと思うんですが？」
「お前は落としてあげないと調子乗るだろ」
「パクジフンの優しさ優しくない」
誰かに髪の毛の手入れをされると言うのも存外良いものだ。緩む口元をそのままにAは目を閉じた。ふんわり香る石鹸の匂いがジフンのものだとは直ぐ分かった。
ちゅ、と首筋に優しいキスが落とされる。首を撫でる髪の毛と、ドライヤーの音でAは全く気付いていなかった。
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こー - いえいえ!わざわざありがとうございます(涙)楽しみにしてました!読ませていただきますね! (2020年5月25日 0時) (
レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» 遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。今日やっとお話あげたので、まだ気があれば是非読んで下さい。感想待ってます。 (2020年5月21日 10時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
こー - お久しぶりです( ^_^ )投稿したお話って何日くらいしたら見れるんですかね?? (2020年5月20日 23時) (レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» コメントとても嬉しいから大丈夫ですよ〜笑笑 ありがとうございます、地道に頑張ります。1日ほどお待ち下さい〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - springさん» 会社の同期で話進めてるので、幼なじみ設定である人を出そうと思います〜。リクエスト送って下さったのにすみません、幼なじみのお話はまた別の機会か、並行で書かせて頂こうと思います。次作も何卒よろしくお願いします〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FIX | 作成日時：2020年4月8日 11時
