北のターン ページ24
*
「ふっ、ふふ…、ふふふ」
プルプルと肩を震わす藤ヶ谷さんを、後ろから睨みつけた。
そして不快感も露わに、彼の肩をバシッと叩く。
「なに笑ってるんですか!」
「すみません。だって…」
そこで堪えきれなくなったのか、藤ヶ谷さんは「あははっ」と声を上げて笑った。
そして振り向き、藤ヶ谷さんは言う。
「北山さん、やっぱり逆ですって。身長からしても、抱きしめるのは俺の方でしょ?」
だから…、と俺の足元を指差す。
「台は片付けましょ。俺が後ろから抱きしめますから」
「おいっ、チビって言いたいのか!」
ムッとして反論すると、藤ヶ谷さんは再び肩を震わせる。
なんだよ、バカにしやがって!
俺はめり込んでるだけだっつーの!
そう声を大にして言いたいところだが、また笑われそうなのでやめた。
ふんっ、とそっぽを向き、台を下りる。
そして若干不服だが、彼の前に背を向けた状態で仁王立ちした。
フワリッ、と包み込まれる感覚。
「もう、またそうやって拗ねる。チビだなんて言ってませんよ。絶妙なサイズ感だと思います」
ムッとした瞬間、シャッターが切られる。
「俺は、好きですよ」
シャッター音とともに、吐息交じりの甘い囁きが聞こえた。
ゾクッと身体が震える。
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作者名:ニコたん | 作成日時:2017年2月28日 14時