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「じゃあ、ヒントその3」


その人は…、と言いながら、男がサングラスを外す。


「あどけない目をした男、に弱いそうですよ」


意味深な笑みを向ける男から、目が離せなくなった。


「分かりました?」


訊ねられ、ごくっと唾を呑み込んだ。


「あゝ、……無情」


ぽつりと呟いた言葉に、男が唇で弧を描いた。


「正解です」


当てちゃうとは思わなかったな、なんて言いながら、男がガラス戸に視線を向ける。


「あっ、見つかっちゃった」


愉快そうな声の後に、ガチャリと扉が開く。


「ガヤさん!急に消えたから探しましたよ!もう、勝手な行動は慎んで下さい、って言いましたよね!」


血相を変えて中に入ってきたのは、鼻の大きな男だった。


「ごめーん、宮。煙草吸いたくなっちゃって」


許して、と可愛らしく首を傾げる『ガヤ』と呼ばれた男に、鼻の大きな男は溜め息をついた。


「そんな可愛らしく謝ってもダメです。行きますよ!」


手厳しいな、おい。


なんて他人事のように思っていれば、急に『ガヤ』が顔をこちらに向けた。


そして、俺の手にサングラスを握らせる。


「またね、北山さん」


その言葉を残し、『ガヤ』は颯爽と立ち去った。



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作者名:ニコたん | 作成日時:2017年2月28日 14時

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