番外編01 ページ19
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お久しぶりです。
新年が近いので、本編とは関係ないのですが昔の二人のお話を。
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強い日差しを避けて緑を生い茂らせた木の下、何かを考え込むようにじっと動かないAに手をふる。
「Aー！」
こちらへ視線を飛ばした彼女はふ、と微笑んで木陰から足を踏み出した。
「お疲れ様。暑いね」
「暑いね〜！待たせてごめん、帰ろっか」
「うん」
汗かいてる、とその鼻先をくすぐると、やめてよ、変態っぽいから、と少し嫌そうにされた。
「今日から夏休みなんだもんねー。毎日部活あるからあって無いようなもんだけど、俺らは」
「そうだね、でもこういうの今だけだよ」
「青春ってやつですか？」
「そうですとも」
そう言ってハンカチを取り出した彼女は、俺の首筋にそれをそっと当てて流れ出していた汗をぬぐった。
彼女自身のを拭うのには、部活中に使っていた正方形のスポーツタオルをわざわざ鞄のなかから取り出していた。
「そういえばさ、マッキーとかまっつんが話してたんだけど、彼女には清潔感があるといいんだって」
「そりゃあったに越したことはないでしょ」
「うん、Aは清潔感あるなと今思って」
「…気を付けてるからね」
「そうなの？」
「そうなの」
「…なんか嬉しいね。」
「そ？徹、私アイス食べたいな」
「なに、奢れってこと？」
「ご名答」
「仕方ないな〜」
手、繋いでくれたらね。
そう返すと、えー暑いよー余計汗かくよーと若干拒否されたけど、アイスのためだからねーと結局つないでくれた。
俺のこと好きだなーこの人。
「ねえ、今日はパピコ食べようよ」
「えーなんでー？」
「半分こしたい気分だから」
「ホワイトソーダ味ならいいけど」
「パピコって言ったらコーヒー牛乳味じゃんか！？」
そんな他愛もない会話をしながら、ゆらゆらと俺たちの間で揺れる手のひら。
じくじくというセミの音と開放的な青空に囲まれた俺たちは、夏真っ盛りのど真ん中にいた。
これが青春か、とふと思ったりして、でもこれが青い春ならちゃんとした春はいつ来るのだろうか、なんて意味の無いことを考えもした、高２の夏。
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イチャイチャにもならなかった内容の無い夏の話でした…
本編の更新は春以降になりそうです。
お待たせしていますm(__)m
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radio-co.(プロフ) - 励ましのコメントありがとうございます！文庫化なんて畏れ多いです汗 言葉を大事にしすぎて一言一言が重苦しくなるのが欠点でして……。もう少しラフに書けるといいなー書きたいなーと思っています笑 これからも是非応援宜しくお願いします(／＼)＼(^o^)／ (2017年12月29日 16時) (
レス) id: ee8f50fb78 (このIDを非表示/違反報告)
radio-co.(プロフ) - どっどっどうもありがとうございます！(#^.^#) 文章力とストーリーの両方を誉めて頂けるなんて、これほど嬉しいことはありません！あやせさんのこの言葉を励みに更新頑張っていきますので、これからも温かく見守ってくださいね。 (2017年11月29日 17時) (レス) id: ee8f50fb78 (このIDを非表示/違反報告)
あやせ(プロフ) - あっあっあの、好きです(語彙力) 引き込まれるストーリーと綺麗で丁寧な文章表現、本当にすごいなと思いました。これからも応援させていただきます…！！ 更新楽しみにしてます〜(*^^*) (2017年11月22日 16時) (レス) id: a236a20ef8 (このIDを非表示/違反報告)
radio-co.(プロフ) - ユラさん» 大変な誉め言葉をありがとうございます！汗 更新が不定期で申し訳ありません。ここから皆の恋愛が動いていきますので、これからもどうぞよろしくお願いしますね。 (2017年10月2日 16時) (レス) id: ee8f50fb78 (このIDを非表示/違反報告)
ユラ(プロフ) - 凄く大人っぽいのに読みやすくて、あっという間に夢中でした！やばいこれ超良作じゃん！とか言って一人で騒いでます笑。及川くん達のこれからがとても気になるので、更新、お願いします！！ (2017年9月26日 0時) (レス) id: 9a45404af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：phobia | 作成日時：2017年2月18日 10時
